2024年4月からはじまった朝ドラ「虎に翼」。
第14週では星長官の本の改稿のお手伝いを依頼されたり、穂高先生の退任記念祝賀会開催のお手伝いをしたり、仕事以外でもいろいろと活躍するとらちゃん。
穂高先生とは親子喧嘩のような気持ちのぶつけ合いをしましたが、最後はお互いすっきりとした暖かい気持ちでお別れできたのではないかなと思います。
第15週では今まで仕事人間だったとらちゃんが、家族に目を向けなくちゃならない出来事がおこります。
虎に翼の基本情報
虎に翼の基本情報です。
放送局 | NHK |
---|---|
放送時間 | 毎週月曜~土曜 朝8:00~8:15 |
出演者 | 伊藤沙莉、森田望智、松山ケンイチ、沢村一樹、滝藤賢一、三山凌輝、土居志央梨、戸塚純貴 |
主題歌 | さよーならまたいつか!/米津玄師 |
あらすじ | 昭和のはじめにできた日本初の女性専門法律学校。その卒業生から初の女性弁護士が誕生します。主人公の寅子もその1人として日本中から注目されあこがれの存在に。日本初の女性弁護士で後に裁判官になった1人の女性の人生が描かれます。 |
公式HP | https://www.nhk.jp/p/toranitsubasa/ts/LG372WKPVV/ |
虎に翼第15週「女房は山の神百石の位?」の相関図
虎に翼第15週に関係する人たちを相関図にしてみました。
虎に翼第15週「女房は山の神百石の位?」あらすじ
虎に翼第15週「女房は山の神百石の位?」のあらすじです。
昭和26年。視察のためにアメリカに行っていた寅子(伊藤沙莉)が帰国する。雑誌の取材を受け、多岐川(滝藤賢一)とラジオにも出演。それぞれ「家庭裁判所の父」「家庭裁判所の母」などと呼ばれ、後輩も出来て順風満帆。そんな中、寅子は瞳慶太(中村無何有)・瞳(美山加恋)の離婚調停を担当することに。妻が不貞行為をしたことで夫が離婚を申し立てたのだ。どうやら瞳は寅子が担当することで自分に有利な判断をしてもらえると考えているようだった。
NHK虎に翼公式HP
虎に翼第15週「女房は山の神百石の位?」71話~75話までのネタバレ
女房は極めて大切なものという意味。
虎に翼第15週のネタバレです。
虎に翼(71)7月8日(月)放送のネタバレ
終戦から6年目となる昭和26年(1951年)、猪爪家では花江と優未、直人、直治が寅子を迎える支度をしていた。
そこへ直明が帰ってくる。
直明は寅子から会社によるから帰りが遅くなると連絡があったことを皆に伝える。
それを聞いた花江は今日くらいまっすぐ帰ればいいのにと不満を言う。
すると直治がでもまぁいいよな優未、ぎりぎりまでのんびりできるしねと優未に声をかける。
優未はうれしそうにうん!と言ってだらけるのだった。
後ろ姿がオードリーヘプバーンのような女性が廊下を歩いている。
屋上にいる多岐川と汐見の元にコツコツと足音が聞こえる。
アメリカでの裁判所視察団に参加した寅子が無事に帰ってきたのだった。
寅子の挨拶をさえぎり多岐川がやっと帰ったか、もう待ちわびたぞ~!と寅子の肩をたたいたりがしっと掴んだりぶんぶん寅子の身体を前に後ろにゆらしてうれしそうに言う。
汐見もおかえりなさいと寅子に声をかける。
寅子はただいまもどりましたと答える。
多岐川がいまいちぱっとしない寅子に、俺たちの出迎えが不服かと聞くと、不服といいますか想像と違うと言いますかと寅子が答える。
そして続ける。
まず、私がこの素敵なワンピースで優雅に現れます。
お二人が私の姿に驚きます。
そこで、は~い!ご無沙汰しております!となる予定でした。
唖然として見ていた多岐川達だが突然笑いだして、バカだな、予定通りいかないのが人生だろと寅子の肩を叩いた。
早速話を聞かせてくれと家庭局では多岐川、ライアン、桂場、稲垣、小橋、汐見が寅子の話を聞く。
寅子は報告する。
ニューヨーク、ワシントン、シカゴ、ロサンゼルス、サンフランシスコを回りました。
どこの裁判所もご婦人の職員が大勢いて驚きましたが何より驚いたのは調査官の数です。
マンハッタンのファミリーコートの調査官は家事部に21人、少年部に27人。
皆さんきめ細やかなお仕事で問題解決に当たられていました。
多岐川が言う。
聞いたか?おい、聞いたか?久藤総務局長、桂場人事局長。
やはり少年部だけではなく家事部にも調査官を置かねば。
それを聞いた桂場、多岐川さんは人材が湯水のように湧き出るとお思いで?と言うと、ライアンもまた、残念ながらどこもかしこも人手不足だからねと言うのだった。
それでも多岐川。
そんな話は聞き飽きた!それを集めんのが君らの仕事だろ。
嘱託の調停委員にはできることに限度がある。
小橋がこっちはまだまだ後れてますねと言う。
すると寅子。
ただ、あちらでは話し合いをしても訴訟になることが多いそうなんです。
日本では調停の話し合いでほぼ解決できているとニューヨークの判事にお伝えしたところ、我々も日本に負けていられないと感じていただきました。
私達がつくってきた日本のファミリーコートも捨てたもんじゃない!
それを聞いたライアンが、おお!サディ、うれしい報告ありがとうと寅子にハグ。
ハグにも慣れっこになっている寅子。
そして言う。
皆さん、胸を張りましょう。
子どもたちとご家庭のために頑張りましょうね。
多岐川もそれでこそ佐田寅子だとうれしそうに言い、皆笑った。
猪爪家では花江がとらちゃんそろそろ帰ってくるんじゃないかしらと子どもたちに声をかけると、寝ころんでいた直人や直治は起き上がり漫画を隠す。
そして勉強するふりをする。
直明はそんなことしなくてもいいんじゃないのと言うと、直人がとらちゃんはこういうのが一番喜ぶんだよと言うのだった。
そこへ勢いよく寅子がただいま!と帰ってくる。
優未がお母さんおかえりなさいと笑顔で駆け寄り抱きつく。
皆もおかえりなさいと寅子を迎えた。
寅子は皆にお土産を渡す。
花江には美容クリームと英語で書かれた料理の本。
全部英語じゃないと言う花江に、花江なら読めるわよと寅子。
そして皆にはお菓子と大量の英語の本。
どれもおもしろそうでしょ、たくさん勉強して世界を広げて頂戴と子どもたちに言う寅子。
子どもたちは微妙な顔。
花江がすかさず皆とらちゃんにお礼してと声をかける。
すると3人はありがとうと元気よく言った。
直明は生徒たちにも見せてあげようかなと言うと、ぜひそうしてと寅子は答えた。
直明は今年から中学校で教師として働いている。
花江はしばらくはゆっくりできそうなのと寅子に尋ねる。
寅子は答える。
それは無理。
アメリカの視察の報告もあるし仕事が山ほどたまっていてね。
それから取材の話も来ていてね。
取材?と花江。
寅子の特集を雑誌で組みたいと竹中が提案してきたのだ。
竹中はフリーの記者をしている。
その提案書はこう。
「新時代の開拓者・佐田寅子 理想的な社会を作るため格闘する日々に密着!」
多岐川はすばらしい企画じゃないかとほめたたえる。
お久しぶりですお元気そうでなによりと竹中に声をかける寅子。
竹中はお嬢ちゃんもと返す。
汐見がお嬢ちゃん?と不思議がっていると竹中は言う。
男社会で危なっかしく暴れまわってここまで出世して大したもんだ。
みんなお嬢ちゃんの言葉を聞きたがってるんだよ。
あんたは世の娘さんたちの希望の星なんだから。
忙しいだろうが頼む。
それで寅子は引き受けたのだ。
猪爪家では花江が料理をしている。
そこへ花江さんただいまぁと優未が帰ってくる。
味見してくれる?と花江が優未にお願いすると味見をしてうん、おばあちゃんの味だという優未。
今日はなかなか上手にできたわという花江だった。
そこへ直治もただいま、とらちゃんのお土産食べてもいい?と花江に聞く。
優未も私も!と駆け寄る。
皆の分もとっておくのよと2人に言う花江。
いつの頃からか子どもたちは花江の前ではのびのびと。
しかし、寅子の前ではお利口さんでいるようになっていた。
寅子は猪爪家の皆に取材のことを説明し、皆の話も聞きたいからと今度の週末に記者の方がいらっしゃると話した。
そんなに急に?掃除しなくちゃ、皆の新しい服も必要ね、出費がかさむわと花江がいろいろと考えていると、直明が僕が買おうか?それくらいの貯金はあるしと言う。
直明ちゃんは気にする必要ないわと花江。
すると寅子がそうよ、お金は私が十分家に入れてるんだからと言い、優未に向かって、今日もお利口さんにしてた?と話しかける。
優未はうん!宿題終わった後に花江さんのお手伝いもしたよと答える。
そう、偉いわねと寅子は優未を褒めた。
密着取材が始まった。
まずは家族写真。
皆かしこまった服装でパシャリ。
竹中が家の事は家族で分担を?と寅子に質問する。
割烹着姿の寅子がええ、家族で支え合っていますと料理をしながら答える。
ロールキャベツを作る寅子の手がぎこちない。
それを見て竹中は寅子が普段は料理をしていないのことに気が付き、普段は料理しないの?と聞く。
寅子、えっ?
すると花江が休日はしてくれていますよ、でも彼女は毎日仕事が忙しいのでと助け船を出す。
寅子も普段は花江がしてくれていますと言うと、トラちゃんのロールキャベツ美味しいから楽しみだわと花江が優未に話しかける。
優未もうんというと、寅子があらそう、じゃがんばって作るわねと言った。
竹中は何かしっくりこないように感じている。
竹中は直明にも話を聞く。
直明は姉のおかげで大学に進学できました。
甥っ子たちにも自分たちで進みたい道を見つけなさいといろんな経験もさせてくれていて。
それを受けて直人も答える。
この前はコンサートに連れて行ってくれて弟はそれからすっかり音楽に夢中です。
直治はかっこいいよな優未のお母さんと言うと優未はうん!と答える。
竹中が花江にあなたにとって佐田寅子さんは?と尋ねる。
花江が答える。
女学校の頃から自慢の存在です。
彼女ががんばっているからこそ何不自由なく生活できています。
そしてありがとねと寅子に言う。
寅子もまた、こちらこそと花江に返した。
花江は寅子の父直言が作ったスクラップブックを見せて、今は私が受け継いでスクラップしているんですと竹中に説明する。
竹中はそれを見ながらさすが人気者だ、すごい量だ、ハハハ、一苦労ですねと花江を労う。
花江は家族ですもの支えて応援するのは当然ですと答えるのだった。
寅子が竹中を見送りに行くと、子どもたちはやっと終わったとだらっとする。
優未は花江に自分がお利口さんできてた?と聞く。
花江は微笑んで、よくできました花丸!と優未の顔を優しく包み込むのだった。
子どもたちはお腹すいたぁというとロールキャベツでも食べましょうかと花江は用意をしに炊事場へ行く。
炊事場には寅子がロールキャベツを作った後、片づけずやりっぱなしにしたままの汚れものが残っていた。
それを見る花江の顔はあきれているようなちょっと怒っているようなとても複雑な表情だった。
竹もとでは女性司法修習生たちと対談する寅子。
法曹の世界を目指す女性たちが増えてきているなか、寅子に憧れて法曹界に入ってきた女性も多くいる。
寅子は女性が男性と対等な立場で仕事ができるよう、できることはしていくつもりよというとさすが佐田さんですわ、すごいわと拍手する司法修習生たち。
取材ご苦労様と皆におしるこをふるまう寅子。
そしてアメリカで学んできたことを話す。
託児所の話を聞いた司法修習生たちは日本はずいぶん後れていますねと言うと、寅子が皆に言う。
とはいえ、いい時代になったわ。
私達の時代には法律を勉強することすら許されなかったんだもの。
あなたたちは恵まれているんだから頑張らないとね。
それを聞いていた司法修習生たちは少しとまどいながらもはいと答えた。
竹中も何か考えている表情。
少し離れたところで聞いていた梅子もまたちょっと心配そうな目を寅子に向けた。
虎に翼(72)7月9日(火)放送のネタバレ
寅子は最高裁判所長官山本紘作と多岐川とまもなく設立3年を向かえる家庭裁判所の活動について知ってもらうため、ラジオに出演していた。
その様子を別室からライアンと竹本が見ている。
ラジオのパーソナリティーは多岐川を家庭裁判所の父、寅子を家庭裁判所の母などといい、2人もまんざらでもない様子。
多岐川は家庭裁判所がこれまでの裁判所とは違う特殊な存在と語り、それを受け、だからこそ山本は女性である佐田さんが輝ける、佐田さんの持つ愛情・女性本来の特性を遺憾なく発揮できる、家庭裁判所は女性裁判官にふさわしいと言った。
それを聞いた寅子ははて?と反論。
家庭裁判所の裁判官の適性は個々の特性で決められるべきで男女は関係ないのではないでしょうか。
長官の発言は今家裁で頑張って働く男性裁判官への配慮にも欠けますし、家裁は女の場所といった思考はいずれ必ず間違った偏見を生みます。
私は真の女性の社会進出とは女性用の特別枠があてがわれるのではなく、男女平等に同じ機会を与えられることだと思います。
多岐川はおっしゃる通り!と相槌をうつ。
竹中もにやにや笑いながら寅子の反論を聞いている。
寅子はさらに続ける。
私は裁判所から変えていきたいんです。
山本長官、厳しい顔つきをしているが、さすが佐田さん、素晴らし意見だと返した。
寅子はありがとうございますと言った。
猪爪家では寅子たちのラジオを残り物を食べながら花江が聞いていたが、ラジオをとめ、食事を続けた。
廊下を歩く寅子。
職員が寅子の横を通り過ぎると、ほらラジオの、長官に盾つくなんてよくやるよな、大した度胸ですねとひそひそ話していた。
寅子は調停室に入る。
寅子を見るなり、女性が立ち上がり、佐田寅子!あなたが担当の裁判官なの?と大きな声で言った。
彼女は福田瞳といい、不貞行為をしてしまったが夫の慶太とは離婚したくないと言っている。
瞳は寅子が担当なんて、すごいわ、私運がいい、後で握手してくれると大興奮。
長峰が夫に離婚を考え直していただくのは難しいですかと聞く。
夫の慶太は何度も申していますが離婚の医師はかわりません、不貞をして裏切ったのは彼女ですからと言う。
それを聞いた瞳。
だから何度も謝っているじゃない。
私、絶対離婚なんてしたくないの。
寅子が不貞行為に及んでしまった理由を教えていただけますか?例えば彼が家にかえってこなかった・家にお金をいれなかった・日常的に暴言や暴力をふるっていたなど、と瞳に聞く。
すると横から慶太が答える。
そんなことは一切ありません。
私は夫としてのつとめをきちんと果たしていました。
そして寅子、彼の言うことに間違いはありませんかと瞳に聞く。
瞳は言う。
あたたも女ならわかるでしょ、どうしようもなく寂しい時があるって。
少し考えたのち寅子は話す。
その夫婦の間にしかわからない苦悩や事情があるとは思います。
瞳は慶太の方を向き、お願い!もう絶対にしないから許してください、離婚なんてしたら私生きていけないわと泣きつく。
そんなこと俺の知ったことではない!と慶太は突き放す。
一度の浮気くらい許してくれたっていいじゃない!男らしくないわ!と瞳逆ギレ。
そしてねぇ佐田さんと寅子に同調してもらいたい瞳。
すると慶太がこういうところが嫌なんだよとぼそっと言った。
それを聞いた瞳が佐田さん!なんか言ってやってよ!と寅子に言う。
寅子は言う。
不貞行為に男らしいも女らしいもありません。
配偶者に不貞な行為があった時、離婚の訴えを提起することができると民法第770条で定められています。性別は関係ありませんよ。
すると慶太がありがとうございますと寅子にお礼を言った。
瞳は、あなた、女の味方なんじゃないの!?と怒る。
長峰が瞳さん落ち着いてとなだめる。
助けてよ!困ってるんだってば!と大きな声で言う瞳。
すると寅子が別々にお話をお聞きしましょうかと提案する。
根元がええと承知する。
まずは瞳。
寅子は涙を流す瞳にハンカチを差し出す。
瞳は涙を抑える。
そんな瞳に寅子は言う。
瞳さん、もう少し相手の気持ちに寄り添ってみてはいかがでしょうか?
一度だけだとか男らしくない・困ってるとかそういう謝り方じゃなくてもう少し相手の気持ちを考えて…。
すると瞳。
何よ、偉そうに。
ちょっと有名だからって何様よ。
瞳は出て行ってしまった。
長峰と根元が後を追う、寅子は心配そうな顔で座っていた。
家庭局に戻った寅子に多岐川が突如立ち上がり、佐田君行くぞ!と真剣な表情で言う。
寅子はえ?どこへ?とわけもわからずついていく。
多岐川は最高裁判所に向かった。
廊下を歩きながら到底許しがたい、ったく!とぷんぷんしている。
多岐川が何をするのか心配な寅子、声を欠けるがぐんぐん歩く多岐川。
すると桂場がノックをし長官室に入っていくところを目撃する。
その後を追う多岐川、入るなり、どういうことだ桂場!と興奮気味に桂場に言う。
中には長官とライアン。
ライアンが、どうしたのタッキー、ノックもしないでと声をかける。
すると多岐川。
ちょうどいい、ここではっきりさせよう。
山本長官これは先日の当てつけでしょうか?
山本があてつけ?と言う。
多岐川が続ける。
佐田君の異動の件です。
寅子、寝耳に水の顔。
多岐川が続ける。
佐田君を判事に任命し新潟地家裁三条支部勤務を命ずる
これは一体どういうことですか?
寅子びっくり、ええっ!?ええっ!?ええっ!?
ライアン、えっ、もしかしてサディ知らされる前に連れてこられちゃった感じ?
うんうんと小刻みにすばやくうなずく寅子。
桂場が多岐川さんあちらで話しましょうと誘い、ライアンもその方がいいと2人で多岐川を連れて行こうとするが多岐川が離せと暴れる。
多岐川が二人の手を振りほどき山本に言う。
長官、ラジオでの彼女の口の聞き方が問題だったということでしょうか?
ライアンたち、落ち着いてとまた多岐川を連れ出そうとする。
それでもだっておかしいだろ、突然遠方の支部へ移動何だなんてと暴れる多岐川。
寅子は慌てて、私のために怒ってくれてるのはありがとうございます、でもこれはまずいですと多岐川の気持ちをおさめようとするが、君はだまってろと多岐川。
桂場がもうやめろ多岐川さん!怒りをぶる蹴る相手を間違えていると言う。
そして佐田君の人事異動を決めたのは人事局長の俺だと言った。
桂場は山本のもとに歩み寄り、長官、とんだ失礼をお許しくださいと謝罪をし、佐田君からも謝りたまえと寅子に言う。
寅子も、申し訳ございませんと頭を下げる。
山本はかまわんよと答えた。
桂場が多岐川に何が問題なんですかと尋ねる。
すると多岐川。
問題?お前ふざけんなよ。
家庭局も家裁も問題は山積みだ。
彼女がいなくなったら大きな痛手!
大きな損失だ!
と怒り冷めやらぬ状態。
すると桂場。
お言葉ですが問題は職員1人の異動で痛手を追うような組織形態かと。
多岐川は帽子を叩きつけ桂場に貴様桂場!お前!とすごい形相で掴みかかる。
ライアンがタッキー落ち着いてと止める。
寅子が大きな声で多岐川さんもうやめてください!と言う。
すると多岐川は桂場の胸ぐらから手を放し、俺は絶対納得できんぞと言い長官室を出ていた。
待ってくださいと寅子は後を追った。
ライアンもその後を追おうとするがついてこない桂場に、桂場君もと手招きした。
桂場は山本の方に向き直り、失礼いたしましたと深々頭を下げ部屋を後にした。
夜、寅子は帰宅後、直明と花江に新潟異動について話をする。
直明が新潟か、ずいぶん遠いねと言った。
寅子も今日内示がでて私も驚いてしまったけど、判事補から判事への昇進ではあるんだけどねと説明する。
花江はそうの一言。
寅子はそうってそれだけ?と花江の反応に驚く。
すると花江、だってもう決まっちゃったんでしょ?お仕事なら仕方ないわよとあきらめモード。
寅子もそれはそうなんだけどねと言った。
花江は言う。
引っ越しの準備も始めないとね。
直明ちゃん、お仕事もあるからここで1人で住むしかないわね。
すると寅子。
その事なんだけど、直人や直治は学校のこともあるし、いろいろ考えて新潟には私たちだけで行こうと思うの。
直明がえっ?私たち?
寅子はだから私と優未の2人でと答える。
すると直明。
いや、申し訳ないけど、それには僕、賛成できない。
だってお姉ちゃんには仕事があるでしょ?
優未が1人でいることも多くなる。
慣れない土地で寂しい思いさせちゃうんじゃない?
それに対して寅子。
優未は私の子どもだもの。
置いていくわけにはいかないわ。
直明が納得できないような表情。
花江がトラちゃんは何も見ていない、何も分ってない、と伏し目がちに言う。
寅子は何?何の話?と聞く。
花江は答える。
直明ちゃんの言う通り、優未は置いていって。
私が責任を持って面倒を見ますから、どうぞトラちゃんは新潟でお仕事に専念なさってちょうだい。
寅子、ねぇ、何を怒ってるの?言いたいことがあるなら言ってよと花江に言う。
花江は言ったって仕方がないでしょう!ときつく返す。
寅子もえっ?とわけがわからない。
すると花江。
そう思わせてきたのはトラちゃんよ。
この家のあるじはトラちゃんなんだから。
それを聞いた寅子は何?その言い方と怪訝な顔をする。
直明がちょっと2人とも落ち着こう、子どもたちも起きちゃうしと間に入る。
だってひどいじゃない、こっちは家族のために毎日必死で休まず働いているのに!と自分の思っていることを口に出す。
すると花江もぶちまける。
そういう態度よ!
そんなふうに家族に目をむけられないくらいまで頑張ってくれなんて私頼んでない!
2人はにらみ合う。
すると花江。
優未はあなたに甘えたくても必死に我慢していい子を頑張ってる。
あなたに喜んでもらおうといい子のふりをしてる。
分る?
直明が花江さん…。と止めようするが花江は続ける。
トラちゃんが見てるのはね、本当の優未じゃないの。
たまらず泣き出してしまう花江。
それを聞いていた寅子も泣きそう。
虎に翼(73)7月10日(水)放送のネタバレ
庭に1人ぽつんと座っている寅子。
そこへ直明がやってくる。
寅子は私の何が駄目だったのかしらと聞く。
直明は答える。
駄目ではなかったけど、本当にささいな「ん?」みたいなズレは結構あったかな。
でもお姉ちゃんいつもがんばってるから応援したいし支えたい。
だからささいなん?みたいなそれは受け流さなきゃって僕も皆もきっと。
それで、気付いた時には、とんでもないおかしなことになっていた。
おかしなこと?と寅子。
すると直明。
一年前くらいかな、優未が算数で31点を取ってきたことがある。
えっ!?と驚く寅子。
直明が当時を回想する。
子どもたちが間違ったところをマルに書き換えて、点数も31点を84点にしていたのだ。
直明は寅子にその時のことを言う。
31点を84点に偽装してお姉ちゃんに見せた。
でもお姉ちゃんは優未に間違った部分を復習して、次は100点だって言ったんだ。
ちょっと解答用紙を見れば偽装だってすぐわかることなのに。
もちろんテストの点数をごまかすのは悪い。
でも優未はお姉ちゃんの顔色伺ってズルしてでもいい子のフリをしてる。
それをお姉ちゃんも求めてきた。
寅子は私全くそんなことはと言う。
すると直明。
本当に?心からそう言える?
手のかからないお利口さんを求めてなかった?
僕はいつも仕事で理想に燃えるお姉ちゃんが好きだよ。
でも、いや、だからこそ、やっぱり新潟にはお姉ちゃん1人で行くべきだ。
花江は明かりを消した部屋で子どもたちの寝顔を見ていた。
翌朝、寅子はいつもより早く家を出ようとすると、既に起きていた花江がとらちゃんおはようと声をかける。
寅子も昨日の事がありバツが悪そうだが、あっ、おはようと答える。
ずいぶん早いのねと花江はお弁当を用意しようとしていたが、外でどうとでもなるからと寅子は出かけていく。
行ってらっしゃいと見送る花江もまた気まずさをこらえていたのだった。
調停室で瞳がやってくるのを待つ夫の慶太と寅子と長峰と根元。
瞳は連絡もなしに調停に来なかった。
慶太がやめましょう、もう時間の無駄だと言う。
寅子はでも…と言うが、何度話したところで私の意思は変わりませんといい慶太は出て行ってしまった。
この離婚調停は不成立として地方裁判所で争われることとなった。
寅子は1人で竹もとへ来ていた。
梅子が応対する。
寅子が梅子にお土産用に何本かおだんご包んでいただけますかとお願いした。
家へのお土産にと考えていたのだ。
すると竹もとに先日の取材であった司法修習生の吉永と玉木がやってくる。
寅子がいることに気が付かずに話し出す司法修習生たち。
吉永が言う。
裁判官志望と伝えると研修所の先生方は次の佐田寅子になれって同じことばかりね。
でも、佐田さんには悪いけれど家裁には行きたくないわ。
それを聞いた玉木。
当然よ、誰だって出世したいものよ。
現状、家裁に行ったら出世の道は断たれるわけだし。
梅子が気を利かせて仕切りをそっと締める。
そして寅子の側に座り声をかける。
この前トラちゃんとお話している彼女たち、そんな感じだったもの。
寅子はえぇ?と小声で驚く
そんな寅子に梅子はきっとこれから改めれば問題ないわ、悪気がないのは彼女たちにも伝わっていると思うからと言った。
花江や直明に言われたことを考えながらぼんやりと家庭裁判所の廊下を歩く寅子。
すると待合の椅子に瞳が座っていた。
寅子は心配していたんですよと声をかける。
瞳はあの日とても具合が悪かったから調停に行けなかっただけなのと言う。
寅子はそうだったんですね、お電話下さればと言うと、瞳は夫に追い出されて今いるところに電話なんかないわと立ち上がる。
そして、寅子の前に立ち言う。
ねぇどうしたらいいの?あんたのせいで夫と裁判しなきゃいけなくなって。
いつも女の味方みたいな顔してさ。
そんな瞳に寅子が答える。
私は女性の味方ではありません。
おちろん男性の味方でもない。
私は法律の下、全ての人を平等に見ます。
そして困っている人に手を差し伸べたい…。
瞳はだから私は困ってる!困ってるの!と声を荒げる。
小橋が通りかかりその様子を見ている職員たちにどうかしたんですかと聞く。
さぁ分らないですと答える職員。
寅子は真剣に瞳を見ている。
瞳は目に涙を浮かべながら、どうしていくら言っても信じてもらえないの?と言いながらハンカチにつつんだ剃刀をかまえ、そうやって恵まれた場所から偉そうにとじわりじわりと寅子に近づく。
そしてあんたみたいなやつが一番腹が立つのよとすごい形相で襲いかかる。
とっさに職員たちが止めに入る。
佐田さん、早く離れて!
瞳はわめいている。
寅子の側には腰をぬかした小橋。
それでも小橋はずるずると寅子に近づき、おい!何があった!?ケガは!?と寅子を気遣う。
私は平気という寅子に、とりあえず医務室にと言う小橋。
それでも寅子は、平気だから。
騒ぎにしないで、お願いと言うのだった。
夜、猪爪家には道男も遊びに来ていて、皆が楽しそうにかるたをやっている。
その様子を外からそっと見ている寅子。
無邪気に笑う優未、皆に姫様と大事にされている優未。
寅子の目には涙があふれてくる。
声が出ないように手で口を抑え、声を押し殺す寅子。
すこしして涙をふき扉を開けた。
寅子が帰ってきた途端子どもたちの顔から笑顔が消えてしまった。
こんな早い時間にトラちゃんが帰ってくることは珍しく、皆気を抜いていたんでしょうね。お出迎えの時は基本お勉強をしているスタイルだったから(笑)
虎に翼(74)7月11日(木)放送のネタバレ
花江がおかえりなさいトラちゃんと声をかけると、皆もおかえりなさいと寅子を迎えた。
今日はずいぶん早かったんだねと皆が口をそろえて言うと、道男がそりゃそうだろ、今日早く帰って来なかったら終わってるってと言う。
そんな道男に直人がおい、だまっとけと言うが、道男はいいや黙らないねと言い続ける。
ばあちゃんが死ぬ前のあんたはもっと普通のおばちゃんだった。
でも今は変わっちまった。
花江がもういいからと道男に声をかけるが道男はいいやよくないねと言う。
すると寅子もまた、そう、よくないと口を開いた。
寅子は家に上がり、上着を脱ぎ、皆の前に正座して言う。
今道男が言ったみたいなのもっと教えてほしいの。
私のどこが変わっちゃったのか。
今から家族会議を開始いたします。
花江も混じり、皆で輪になって座った。
そして花江はとらちゃんごめんなさいと頭を下げる。
寅子がえっ!と驚くと花江は話す。
こういう時こそ家族皆で支え合わなきゃってお義母さんがいたら絶対そうしたわ。
だからねみんなとも話したんだけど、私も直人、直治も新潟についていこうと思うの。
ねっ?
直治がはいと返事をした。
花江は続ける。
優未とのことももっと私が間に入ればいいだけのことよ。
もうお利口さんのふりをするのをやめようって話したんだよね。
すると優未がうん!と返事をする。
そしてまた花江。
なんでもかんでもとらちゃんのせいにしてごめんなさい。
これからはもっと私が気を配ってみんなが仲良くしていけるように…。
すると寅子がはい!もうスンッ禁止!私の前でスンはやめて。
それを聞いた直人、スンッてさせてるのはトラちゃんだろ。
道男もそうだそうだと同調する。
寅子は考え込んで言う。
確かにそうだわ。
禁止を押し付けるのも偉そうよね。
ごめんなさい。
寅子は頭を下げ、他に意見がある人はと言うと、直人がはい!と手を挙げる。
直人は言う。
おかあさんにお茶頼む時とか起こしてもらう時ありがとうって言わないのが嫌だ。
やってもらって当たり前だと思ってる。
寅子、いつの間にか感謝を忘れていたわ、ごめんなさい。
次は直治。
なんでもやらせてくれるのはいいんだけど、その道を極めろ、1番じゃなきゃ駄目って態度をされるとみんなやりたくなくなる。
寅子、盲点だったわ、ごめんなさい。
直人はみんながとらちゃんみたいに頭がいいわけじゃないのに、努力しないからだみたいな顔をされるのも嫌だと付け加えた。
続いてまた直治。
朝からお酒臭いのも嫌だ!
うなずく寅子。
次は直明が手を挙げた。
就職先に悩んでるとき話を聞いてくれるっていってたのに、結局聞いてくれなかった。
ずっと待ってたのにいつも忙しそうで声をかけにくくて…。
すると道男が言う。
こいつ、笹山のおっちゃんのところまで話聞きに来たんだぞ。
結局花江ちゃんと俺が子どもと関わることが合ってるって背中押したんだぞ。
それを聞いた寅子は申し訳なさそうに直明を見る。
直明は続ける。
僕の仕事の話もろくに聞こうとしてくれない…。
もう僕に興味がないのが悲しい!
寅子、そんなふうに思わせてしまってごめんなさいと頭を下げる。
直明はさらに話す。
皆が新潟に行っちゃうのも寂しい!
いい年して何言ってるんだって思うだろうけど、皆と離れたくない、戦争のときみたいにあんな思いは嫌だ。
直人も俺らだって行きたくない!
直治もそうだ!行きたくない!
道男は俺だっていってほしくねぇよ。
と新潟行きに否定的。
花江が困った表情で、みんなそのことはもう話したでしょうと言う。
寅子は言う。
ううん、いいのよ。
だから花江たちは新潟には来なくていい。
このままここで暮らし続けてください
それを聞いた直明。
待って、じゃぁ、それじゃぁやっぱり優未だけ連れて行く気?
優未を見る寅子。
優未は目をそらし下を向く。
直明は、それは駄目だよ、賛成できないと言うと、直人もうん、駄目だよ、そんなのと続く。
道男、寅子もわかるだろ?優未はここにいるのが一番幸せだってと言う。
寅子は答える。
ええ、十分すぎるくらい分ってるわ。
親と一緒にいるのが幸せなわけじゃない。
周りに支えてくれる大人がいればいい。
親と縁を切った方がいい時だってある。
でも…。
言葉につまってしまう寅子。
すると道男がよし、優未に決めてもらおうと提案する。
直人もそうだ、優未はどうしたい?と聞く。
直治もまたトラちゃんじゃなくて優未が決めるべきだよ、優未も僕たちと一緒がいいよね?と優未に聞く。
それを花江がおやめなさい!そんな決断優未にさせないでと止め、意見を言う。
この決断の責任はとらちゃんが追うべきよ。
寅子はうなずきながら、ありがとう花江に言った。
寅子は優未の正面に座りなおしていう。
優未、今まで駄目な母親でごめんなさい。
お利口さんでいてって呪いをかけてしまってごめんね。
私はおばあちゃんのようにも花江のようにもなれないと思う。
優未には絶対に寂しい思いをさせてしまうと思う。
あなたのことを思えば、花江に預けるのが一番だって分ってる。
でもね、今ここで優未とわかれてしまったら、私と優未の間も取り返しのつかないことになるってこともわかるの。
だからこれはお母さんのわがままと勝手でしかないんだけどね、お母さんがんばるから。生まれ変わるから。
だから、一緒に新潟についてきてください。お願いします。
寅子は頭を下げる。
優未がはいと答える。
寅子が頭をあげるとその表情はスンとしていた。
寅子が優未を見つめると、優未は目をそらした。
家庭局には寅子を見送るため、桂場やライアンが来ていた。
そして寅子が桂場に言う。
桂場さん、私今わかりました。
私思いあがっていました。
一度は逃げた法曹界、今度こそは壁を登り切った。
あとは理想を追求するだけだと。
お三方からたくさん学ばせてもらっていたのに、すっかり天狗になって。
桂場さんはそんな私に失望して、鼻をへし折るために異動をきめてくださったんですよね。
そうなのか!?と多岐川が桂場をガン見する。
すると桂場が寅子に歩み寄って言う。
全く違う!
君は全く分っていない、自分の立場を。
腹立たしいが、君は有能だ。
そして俺たちに好かれてしまっている。
それが問題なんだ!
ここまで聞いただけで多岐川が泣きそうになっている。
桂場さらに続ける。
キャリアを重ね。
俺たちと言う後ろ盾がある君は、もう昔の弱い者じゃあない。
今の君の「はて?」は非常に重い周りを動かす力がある。
それは悪い事でしょうか?と寅子。
また桂場。
悪くはない。
だが、今のままでは君の土台はいずれ崩れる。
君は裁判官として正しく成長する道筋を飛び越え、一躍時の人となってしまった。
それに甘んじている君に、家裁は、いや、どんな役職も任せられん。
だから地盤を作るんだ。
そこでライアンが口を挟む。
だから本来の裁判官たちが詰む経験を支部手してこいってこと?
そうだ!と桂場。
そして多岐川、おい…、桂場、それは、お前…、飛びきりの愛じゃないかと桂場の胸ぐらを掴む。
桂場は愛愛うるさいと引き気味。
ライアンが笑いながら説明する。
タッキーそりゃそうだよ、桂場君は穂高先生直系の理想主義かつ潔癖なまでの正論主義者なんだから。
それを聞いた桂場、久藤、お前も黙れ!とライアンに言う。
多岐川がうろうろしながら目はうるうるしながら、あぁどうしたらいいんだ、家裁の問題は山積みなのに、俺の理想には佐田君が不可欠なのに、そういうことなら快く旅立ちを見送るしかないじゃないか!としかめっ面で言う。
寅子ももらい泣きそうになりながら礼を言う。
皆さんありがとうございますと。
新潟で一から自分を見つめなおしてきます。
土台、しっかり固めてきます。
ライアンは失敗した時の慰める準備はしておくからと言うのだった。
小橋や汐見、稲垣も寅子を暖かく見つめている。
汐見が、愛されてるなぁ佐田さんはと言うと、小橋がうらやましいと呟く。
それを皆聞き逃していなかった。
寅子は小橋を見つめ、多岐川が笑う。
多岐川が小橋をがっしり抱きしめ、汐見と稲垣も引き寄せ、間には寅子を入れて包み込んだ。
つながりが深いいい職場だぁ~!上司があんなに部下を守ってくれるってありますか、今時。あるところにはあるのかな!?
虎に翼(75)7月12日(金)放送のネタバレ
寅子は竹もとで記者の竹中とあっていた。
寅子は竹中に家族からの寅子に対する本当の評価をまとめた紙を見せて、私と言う人間が完璧とも理想ともほど遠い人間だとおもしろおかしく記事にしてほしいと頼む。
竹中は言う。
あんたの家族のお利口さんがうさんくさいってのは分ってたからいいけどさ。
それやってあんたになんか得あるの?
寅子は答える。
これをしないと家族との土台を作り直せないから。
それに私、絶対にまた土台からしっかり積みなおして見せます。
信頼とか経験とか絆とか…。
それをまた記事にしたらきっと面白いですよ。
にっこり笑う寅子。
竹中が突然あぁ~っ!と叫ぶ。
餞別代りじゃないけどといい、取材の時に撮影した家族写真を寅子に渡す。
そして、早めに頼むぜ、こっちのお迎えが来る前になと言うのだった。
多岐川の家で寅子の壮行会が開かれることになった。
香子と娘の薫が迎えてくれた。
壮行会の提案は香子からだったのだ。
部屋で向き合って座る寅子と香子。
壮行会の提案についてお礼を言う寅子。
梅子さんのおにぎりのお礼できてなかったしという香子。
寅子が梅子について、今、よねと轟の法律事務所をお手伝いしながら竹もとで働いているの、みんな元気よと説明した。
香子は寂しそうに笑った。
寅子は皆に会いたくないよねと聞いてみる。
すると香子は、すっごく会いたいと答える。
寅子はじゃぁ…と言いかけると、香子が続ける。
でもね、崔香淑は捨てたの、娘のために。
その覚悟で娘を生んだの。私が選んだの。
ここで日本で生きていくことを。
だから汐見香子でいなきゃ。
私ちゃんと幸せだから、だから、いや、だからっておかしいけど、元気で行ってらっしゃい。
寅子と香子は抱きしめあった。
和室ではみんなで飲んだり食べたりしている。
小橋は香子に会えなくて寂しそう。
多岐川が締めの挨拶に入るが、突然止まり、何も言わなくなる。
寅子をじっと見つめる。
みんなが多岐川さん?と声をかけると突然多岐川が立ち上がり着物を脱ぎ始める。
汐見がみんな手伝ってくれると言い、中庭へ。
ふんどし一丁の多岐川に水おけを持つ汐見と小橋と稲垣。
多岐川が寅子にエールを送りだす。
佐田寅子君!この先の輝かしい人生を祈って!頑張れ~!
はい!と水をかける汐見。
多岐川、負けるな~!
はい!と水をかける稲垣。
多岐川、こっちは任せろ~!
はい!と水をかける小橋。
多岐川が泣きべそをかきながら、俺は君が去るのが寂しい、寂しくて寂しくて仕方ないんだと言う。
汐見は稲垣・小橋が多岐川さん!俺たちがいるじゃないですか、俺たちが佐田の分も支えますからと抱き合う。
稲垣が、佐田!安心して行ってこい!
お前たち~と抱き合ったまま転がる多岐川達。
それをなんじゃこりゃとあきれ笑顔で楽しそうに見つめる寅子だった。
寅子は轟達にも挨拶に行く。
轟はついに判事として独り立ちするんだ、めでたい事じゃないか、鼻が高いぞと寅子に言う。
寅子はありがとうございますと答える。
梅子は寂しくなるわと言うと手紙を書きますねと寅子は言った。
すると子どもたちがただいま~、梅子さんお腹すいたと帰ってくると、梅子がはいはい今支度しますよとカウンターの中へ。
轟も気を利かせて、俺も手伝いますよと、寅子とよねを2人にした。
寅子はよねに言う。
よねさん、ごめんなさいね、何度も何度も来てしまって。
おまえのうっとうしさにはもう慣れたとよねは横をむいたまま。
梅子が続ける。
ありがとうね、よねさん。
ずっと変わらずいてくれて。
まわりにながされず、私が道を間違えるたびに怒ってくれて。
だから、怒られそうだけど、うっとうしいついでに言っちゃおうかな。
よねさん、そろそろ自分の道に戻るのはどう?
司法試験受けてみるのはどうかしら?
梅子が、やっぱりトラちゃんもそう思う?言う。
まぁ俺たちも受けてみたらとは言ってるんだがなと轟。
寅子が続ける。
最近女性の司法修習生も増えてきたのよ。
毎日頑張っていて勉強する時間なんてないかもしれないけど。
それを聞いたよね。
うるさい。そんなの言い訳だと自分が一番分っている。
寅子が立ち上がりよねのそばへ行く声をかける。
私、確信してるのよ。
弁護士になったよねさんにしか救えない人がた~くさんいるって。
よねは横を向いたまま一点を見つめていた。
じゃ、そろそろ行こうかなと寅子はよねたちのもとを去った。
そして、昭和27年の春。
寅子と優未は新潟での新生活をはじめることになった。
花江たちに見送られ、いってきますと猪爪家から手をつなぎ出発する寅子と優未だった。
新潟県三条市は桜がちょうど桜が満開。
寅子と優未は向き合ってご飯を食べるが、目もあわせずもくもくとご飯を食べる優未だった。
虎に翼第15週「女房は山の神百石の位?」の感想
あばよ😢💓 #虎に翼
— 名村辰 / namu (@namurashin) July 12, 2024
(新潟編もよろしくお願いします!!) pic.twitter.com/12VUqdmSXe
今回は猪爪家分裂のピンチでしたね。
でもそこはさすが猪爪家の皆。
とらちゃんも素直に自分が変わってしまったことを認め、皆と向き合い、花江もまたどうリカバリーしていくかちゃんと考えて、同じ方向に向かっていました。
皆言いたいことが言えてよかったなと思いましたが、実は、優未だけは言えてなかったから、そこはおいおいですかね。
それにしても、直人や直治が言っていることが、私にも当てはまる部分が多々あり、ぐさぐさきてしまった(笑)