2024年4月からはじまった朝ドラ「虎に翼」。
第16週では慣れない新潟で優未と2人の生活や三条支部での人間関係に難しさを感じつつ、ひとつずつちゃんと自分らしく解決してくとらちゃんでした。
そして新潟本庁刑事部に配属されていた航一とも距離を縮めていく様子が伺えましたね。
第17週では涼子様と玉ちゃんが登場します。
とらちゃんは2人とどう関わっていくのでしょうか。
虎に翼の基本情報
虎に翼の基本情報です。
放送局 | NHK |
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放送時間 | 毎週月曜~土曜 朝8:00~8:15 |
出演者 | 伊藤沙莉、岡田将生、高橋克実、田口浩正、遠山俊也、岡部ひろき、堺小春、望月歩、森田望智、深山凌輝 |
主題歌 | さよーならまたいつか!/米津玄師 |
あらすじ | 昭和のはじめにできた日本初の女性専門法律学校。その卒業生から初の女性弁護士が誕生します。主人公の寅子もその1人として日本中から注目されあこがれの存在に。日本初の女性弁護士で後に裁判官になった1人の女性の人生が描かれます。 |
公式HP | https://www.nhk.jp/p/toranitsubasa/ts/LG372WKPVV/ |
虎に翼第17週「女の情に蛇が住む?」の相関図
虎に翼第17週に関係する人たちを相関図にしてみました。
虎に翼第17週「女の情に蛇が住む?」あらすじ
虎に翼第17週「女の情に蛇が住む?」のあらすじです。
新潟本庁で再会した寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。航一に紹介された喫茶ライトハウスを経営していたのは涼子(桜井ユキ)と玉(羽瀬川なぎ)だった。14年ぶりの再会を喜ぶ中、本庁では寅子が初めて受け持つ刑事事件の裁判が始まる。それは、19歳の少年・元木(山時聡真)にかばんをひったくられた20歳の青年・水上(林裕太)が起こした暴行事件だった。一方、優未(竹澤咲子)と二人きりの生活に苦労する寅子の元に、花江(森田望智)からの援軍が届いていた。
NHK虎に翼公式HP
虎に翼第17週「女の情に蛇が住む?」81話~85話までのネタバレ
女の情愛は執念深く蛇のよう。
深入りすれば恐ろしい。
虎に翼第17週のネタバレです。
虎に翼(81)7月22日(月)放送のネタバレ
航一に連れられてやってきたのは雑居ビルの1階。
お店の名前をLighthouse(ライトハウス)燈台?と呟く寅子。
お店の中に視線を向けると店主らしき女性と目が合う。
なんと涼子だった。
1952年昭和27年、涼子と14年ぶりの再開となる寅子。
店の中に入ると、涼子がとらこちゃんと言い、寅子は涼子様と返す。
涼子は手紙の返事もせずにいたことを寅子に謝る。
寅子は首を横にふる。
涼子は笑顔で言う。
トラコちゃんのご活躍は新聞や雑誌で拝読しておりました。
本当にご立派になられて、こちらまで誇らしい気持ちになっておりましたの。
寅子が答える。
涼子様もお元気そうでよかった。
涼子、ええ、ありがとう、ちょっと待っててねと奥に行く。
涼子は車いす姿の玉を連れてきた。
玉はご無沙汰しておりますと寅子に声をかけ、車いす姿になった理由を説明する。
驚かせて申し訳ありません。
空襲の時のケガで。
寅子はそんな、謝ることじゃと玉に言った。
涼子は寅子の前に歩み出て、私達手と手をとりあって元気に生きております、だからご安心なさってねと言うのだった。
そんな2人に寅子が言う。
涼子様と玉ちゃんのこと皆に手紙でお伝えしてもいいかしら。
今よねさんと梅子さんは轟さんと法律事務所をしているの。
ヒャンちゃんも詳しくは言えないけれど元気に…。
涼子が顔を覆って泣き出す。
よろしゅうございました。
皆様のご無事と幸せをずっとお祈りしておりましたの。
よかった…。
そんな涼子を寅子は抱きしめた。
航一と寅子は、カウンター席でハヤシライスを食べる。
寅子は一口食べてうなる。
う~ん!!涼子様最高です!
涼子はうれしそうにようございましたと答える。
寅子は続ける。
航一さんがごひいきなのも納得です。
すると他にもお客さんがやってきて、涼子が応対する。
日本国憲法第14条2項に華族、その他の貴族の制度はこれを認めないとある。
涼子の身に何が起こり、この地に辿り着いたのかと寅子は考えてしまう。
涼子がお客様の対応をしている間に、玉が厨房でハヤシライスの盛り付けをしていた。
新潟地方裁判所刑事部判事室。
こちらが担当していただく事件の起訴状ですと航一が寅子の資料を渡す。
中身を見る寅子、少年が殴られて大けがをと呟く。
すると奥から航一の部下入倉の声がする。
あ~、佐田さんは家裁におられましたし、最初はガキ絡みの事件はいいかもしれませんね。
それを聞いた寅子。
入倉さん、ガキという言い方はどうかと。
すると入倉が反論。
そう呼ばれてしかたない連中ですよ。
ろくでもない少年事件が増えましたし。
入倉はそう言うと小さな手鏡を見ながらくしで前髪を整えだす。
寅子はけげんな顔でその仕草を見るが、航一の方に向き直り、笑顔で呼び方はとにかくとして、精一杯頑張りますと言う。
仕事終わり、涼子のもとを再び尋ねる寅子。
学生達が英語を話す声が聞こえる。
玉が学生たちに英語を教えていた。
涼子たちは自分達のお店で東京の大学や国立大学を目指す学生に向けて勉強を教える塾も経営していたのだ。
玉の英語の授業はとっても人気があるのよという涼子。
玉が英語をがんばっていたことを思い出す寅子。
玉に頑張っていたもんねと話す寅子に、玉がありがとうございますと笑顔で答える。
しかし、玉のその笑顔には言いたい事があるように感じて少し気になる寅子。
するとある1人の女学生が寅子に話しかける。
佐田先生でいらっしゃいますか?
突然申し訳ございません。
森口美佐江と申します。
以前、父が…。
高瀬が掴みかかったあの森口さんの!?と寅子は少し驚く。
涼子が説明する。
美佐江さんは東京の大学、しかも法学部を志望してらっしゃるのよ。
それを聞いた寅子は、じゃぁこれから私達の後輩になるんですねと返した。
美佐江が席に戻ると、寅子はうれしくなりますね、ああいうお譲さんを見るとと話す。
涼子もええ本当ねと同調した。
突然涼子がご安心なさった?と寅子に聞く。
へっ?と寅子。
涼子はわたくしたちのことが心配でいらしてくれたんでしょと言う。
寅子ははい、何かご苦労されているのではないかとと答えた。
すると涼子。
苦労は星の数ほどございましたよ。
でも、あの戦争を経て苦労していない人間はおりませんでしょ。
それを聞いた寅子。
でも、涼子様はその…。
言いにくそうな寅子に変わって涼子が言う。
日本国憲法第14条2項華族、その他の貴族の制度はこれを認めない。
身分は失いましたが、人々が平等になる上でいたしかたないこと。
これまでが恵まれていただけよ。
2人の会話を少し離れたところから玉は聞いているのだった。
急いで家に帰る寅子。
おかえりなさいと笑顔で向かえる優未。
寅子が笑顔で話す。
今日ね、びっくりすることがあったの。
すると奥から、優未さん、お布団しいておきましたからと稲が出てきた。
花江の実家で女中をしていた稲。
あっ、寅子さんおかえりなさいと声をかける稲。
寅子はえ!
稲、ご無沙汰しております。
寅子。
えぇ!
えええぇぇ!!
どうして稲さんが?と聞くと、稲は今新津に住んでおりまして花江お嬢様から寅子さんをお手伝いしてあげてほしいと、と答える。
優未がこれ、と手紙を寅子に差し出す。
手紙を読む寅子。
トラちゃんへ。
お手紙ありがとう。
ねぇ、書いてあった本庁に行くというのはつまり夜遅くまで優未を1人にするということよね?
またまるで花江が隣で話しているように感じる寅子。
手紙の続き。
正直とっても心配だわ。
そう思ったから稲さんにお手伝いをお願いしました。
そんな勝手にと寅子は思う。
でもまた花江。
トラちゃんが自分の力だけで優未との溝を埋めたいのはわかっているわ。
でも助けを…。
くしゃっと手紙をたたむ寅子。
寅子は稲に向き直り言う。
状況は理解しました。
助かりました。
いいえ、ふふふふ、優未さんとってもお利口さんですねと言う稲。
寅子も嬉しそう。
稲が、優未を訪ねていったとき、優未は知らない人だと扉をしめようとする。
ちょっとまってちょっとまってと私のこともなかなか中に入れてくれなくてねと稲。
花江からの手紙を見せたらやっと中に入れてくれたのだという。
驚きの再開2連発でとってもいい日になりましたと寅子。
稲は寅子との昔話をする。
寅子さんの周りには女学校時代からたくさんお友達がいましたからね。
優未さんもきっと優しくておしゃべりが上手で小学校でも人気者なんでしょうね。
すると優未。
違うよ。
私友達いないよ。
寅子も稲もえっ…と驚く。
優未は学校の子、ずっと一緒にいると疲れると話し、お風呂に入ってくるねと行ってしまった。
それを聞いた寅子は不安そうな心配そうな表情をしている。
稲がまぁ本人が平気だと言ってますからそっとしておくのがよろしいかとと話す。
寅子はそうでしょうかと心配そう。
そんな寅子に稲が言う。
寅子さん、よかったらまたいつでも私を呼んでくださいね。
年は取りましたけどご飯とお掃除くらい何ともありませんから。
何事も1人で抱え込むのはよくないですよ。
遠慮する寅子に稲が続ける。
兄や姉も亡くなって甥や姪に頼るわけにもいかず親が残した古い家に1人きりで住んでいて。
暇を持て余してるんです。
ですからどうかと頭を下げる。
寅子は、ああ、そんな…頭あげてくださいと恐縮する。
でしたら毎週水曜日に本庁に出向きますので、その時と仕事でどうしようもない時はお願いしてもよろしいですか?
もちろんお給料はお支払いします。
すると稲。
そんな、私がしたくてしていることですから。
寅子、いえ、それだけは譲れませんとかたくな。
稲もありがとうございますと受け入れ、寅子もこちらこそありがとうございますと頭をさげた。
翌日学校の支度をする優未を心配そうに見つめる寅子。
昔から友達はいなかったけど平気と言われても…。
何か声をかけようか、どうしようかと悩みまくる寅子。
優未がそんな寅子を察して、だからいじわるされてないよ、それが聞きたいんでしょとひょうひょうと話す。
寅子が少し面食らいながらも、あ、いや、そういうわけじゃと取り繕う。
実際はそれが知りたかったのだが。
すると優未がさらに話す。
ずっと1人じゃないよ。
班を組まなきゃいけない時に一緒にいる子とかそういう子はいる。
そうなのねとちょっと安堵する寅子。
そして続ける。
ねぇ、そういう子にもっと自分から声をかけてみたら?
お友達になれるかも。
優未だってその方が学校がより楽しくなるんじゃない?
それを聞く優未は面倒くさそうにわかったよ、先行くね、行ってきますと学校へ出発した。
涼子様は心まできれいで素敵ですね。
虎に翼(82)7月23日(火)放送のネタバレ
三条支部の廊下で杉田兄弟が深田をしつこく麻雀に誘っている。
麻雀のやり方分んねですし、と断りたそうな深田。
太郎はそんげの当日我々がおしえますすけとあきらめない。
そんなやり取りをしている3人におはようございますと寅子。
深田は寅子の方へいそいそと逃げる。
どうなさったんですか?と寅子。
深田が答える。
杉田弁護士が主催される麻雀大会があるそうで。
お声がけいただいたんですが、私、昔からその手の勝負事はちょっとどうも…。
行きたくない感じをこれでもかというくらいただよわせる深田。
すると寅子がなら私が参加しましょうかと軽く答える。
太郎は、はぁ?
次郎は、お好きなんですか?と寅子に聞く。
やったことは一度もと答える寅子に、そんなら無理やてと太郎。
すると寅子。
はて?深田さんには当日教えてあげるとおっしゃっていたじゃないですか。
実は一度父にやり方を習おうとして母ん止められてしまったんですよ。
太郎が女は麻雀なんかしねえ方がいんですてと言うと、寅子がはて?どうしてですか?と尋ねる。
それじゃと立ち去る杉田兄弟。
庶務室で高瀬に麻雀のやり方を知っているか尋ねる寅子。
高瀬はいや、麻雀はちょっと…。と答える。
そうよね、図書館で本でも借りようかしらと寅子。
それを聞いた深田は驚きながら、支部長、さっきおっしゃってたの本気らったんですか?と聞く。
寅子が答える。
本気というか悔しいじゃない、あのまま終わりじゃ。
それに麻雀を通じて本当に仲がよくなれるかもしれないもの。
賛同はしませんが、がんばってくだせえと高瀬が言うと、うん、そらねと深田も同調した。
学校の帰り道、優未の同級生が話している。
今日この後遊びにいってもいいろっか?
うんいいれ。
その後ろを1人で歩いている優未。
朝寅子に自分から声かけてみたらと言われたことを思い出す。
優未の後ろから自転車がやってきて同級生たちが振り向き優未に気が付き声をかける。
あれ?優未ちゃんらねっけ。
1人?
そらったら一緒に帰ろて。
優未はうんと2人と並んで歩くのだった。
本庁では寅子がはじめて受け持つ刑事事件の裁判が始まった。
起訴状を読み上げる検事。
新潟県三条市一之木戸町35番地路上において帰宅途中の元木俊雄当時19年からカバンをひったくられたことに激高し、同人を付近の路地に追い込み右手拳で左顔面を殴打して転倒させ、さらに同人に対し執拗に殴る蹴るなどの暴行を加え、よって同人に全治まで3ヶ月を要する右前腕部骨折などの障害を負わせたものである。
以上です。
元木自信も最近市内で頻発する連続ひったくり事件に関わっているとして少年部で審判を受けていた。
弁護士の樋口が起訴状記載の公訴事実に間違いはありませんと言い続ける。
ただし、本件は被害者の少年が起こした窃盗事件がきっかけであり、情状酌量を求めます。
水上が言う。
少年らや。
俺、二十歳られ。
そんでこっちでニヤニヤしてるこいつは19。
ねえこの差って何らや?
裁判官席の寅子は言葉につまっていた。
ライトハウスのカウンターで航一に自分が感じたことを話す寅子。
家裁は当事者たちの幸せを考えて事件を見ますが、刑事事件は目の前にいる人間が罪を犯したのか犯していないのか公平な立場で見極める。
でもどうしても私は彼らの人生に思いをはせてしまう。
いや、法律で決まっていると言えばそれまでなのですが。
家裁での経験が生かせるだなんて言ったことが恥ずかしいです。
そんな寅子に涼子が言う。
それは違うんじゃなくて?
盗み聞きごめんあそばせ。
でもひとつよろしいかしら?
はい、と寅子。
涼子は言う。
ここに学びに来る子たちは特別でございます。
利発で、皆裕福で、ご両親からの寵愛を受けて生活に困ることはございません。
でも時々ね一部の子たちだけれども昔の私のようなお顔をされるの。
孤独やいらだち、誰も自分を理解しない、そんなお顔。
貧困が理由ではない少年犯罪も増えてきたと新聞で読みました。
だからこそ思うの。
多くの子どもたちやご家庭を見てきたトラコちゃんだから、見極められる真実がある。
ごめんなさい。
出過ぎたことを申し上げました。
そういう涼子に寅子がすかさず、そんなことない!と言い、続ける。
この前憲法をそらんじていた時も思ったけれどさすが涼子様です。
今すぐにでも裁判所で働いてほしいくらいだわ。
微笑む涼子。
そんな寅子と涼子の方を見ていた玉が目をそらした。
寅子がすぐにごめんなさい、無神経でしたと謝った。
謝ることじゃなくってよ、きっとやろうと思えば結婚後も挑戦できた、しなかったのは私よと微笑みながら話す涼子。
そんな涼子に私、ここのハヤシライスを食べられると思うと水曜日が楽しみでという寅子。
すると涼子が、そうだ今度良かったら日曜日にいらして、とっておきのものをご用意いたしますと言う。
寅子は満面の笑みで、まぁ楽しみ、是非伺いますと答えた。
日曜日になり、稲から刺繍を教わっている優未に一緒に来てもいいのよと言う寅子。
稲さんと一緒にいたいからいいと断る優未。
稲はうれしいことおっしゃってくださいますねとご満悦な笑顔。
稲になついてくれるのはうれしいと思いつつも少し複雑な寅子だった。
ライトハウスへ向かう寅子。
航一も来ていた。
涼子たちの姿が見えないことを航一に尋ねると、少し休憩するそうですとカーテンの方に目を向ける航一。
カーテンの向こうには涼子が玉をかかえて椅子に座らせている。
玉がすみません、ありがとうございますと涼子に言う。
玉の足をさする涼子。
まだ痛むかしらと心配そう。
玉はすみませんお嬢様と申し訳なさそう。
カーテンの向こうを気にする寅子にすぐもどると言ってましたよと航一が話す。
そして、麻雀の本読んでいましたよね?と寅子に言う。
寅子の机の上で見たのだ。
麻雀お好きなんですか?と寅子に聞く航一。
寅子がお好きなんですか?と航一に聞き返す。
航一は麻雀の雑誌を見せながらお好きですねと答える。
寅子はごめんなさい、まだやり方もよくわからず好きかどうかも分らない段階ですと返した。
そして話す。
実は杉田弁護士主催の麻雀大会がありまして。
なるほど…と航一。
寅子はフフフと笑いながら、また溝を埋めるためにもがいているって思いました?と言う。
航一はそうですと言わんばかりに微笑む。
すると店に美佐江が入ってきて佐田先生と寅子に声をかける。
またお会いできましたねと嬉しそうな美佐江。
寅子は今日もお勉強に?と美佐江に聞く。
美佐江は答える。
休みの日は図書館が混むのでこちらで自習させていただくことが多いんです。
涼子たちがカーテンの向こうから出てくる。
トラ子ちゃん、美佐江さんいらっしゃいと涼子。
玉はお待たせしてごめんなさいと謝った。
謝ることないわ、楽しくおしゃべりしてたからと玉を気遣う寅子。
涼子は今日のとっておきすぐにできますから皆さんお待ちになってねと言う。
お待たせいたしましたと涼子から出てきたのは、明律大学時代に皆で作った毒饅頭にそっくりなふかし饅頭。
この店の人気商品だと言う。
あのお饅頭のおかげです、ありがとうと涼子が礼を言う。
皆で饅頭を食べている。
寅子は食べながら昔のことを思い出していた。
すると、美佐江が寅子に質問する。
先生は法律をどう理解されていったんですか?
今図書館で法律の本を何冊か借りて読んでいるんですけど、難しくて頭に入ってこなくて。
寅子が答える。
う~ん、私は法律を学び始めたとき、事件の関係者を自分の家族に当てはめていたわ。
そうすると、判例が自分事に置き換えられる。
でも父がある事件に巻き込まれてね、自然と家族に当てはめるやり方もしなくなったわ。
要は理解の糸口を一個見つけるってことね。
美佐江は家族に当てはめる…やってみますと言う。
寅子は法律の世界は楽しいですよ、勉強頑張ってと美佐江にアドバイスをした。
美佐江さんならできるわと涼子も声をかける。
美佐江はありがとうございますと嬉しそうに答えた。
そんな涼子の隣でうつむいている玉が気になる寅子。
涼子はこれから組合の会合があるから出かけると言う。
寅子は玉と片づけをしてから帰りますのでと言うとありがとうと感謝する涼子。
そして言う。
今日はとっても楽しい時間でした。
今度はお嬢様も連れていらしてね。
じゃぁまたと涼子は店を後にした。
玉がお手伝いをさせてしまってすみませんと寅子に謝る。
寅子が玉の前に建ち言う。
玉ちゃん、勘違いだったらごめんなさい。
でもお店に来るたびに玉ちゃんの様子がずっと気になっていたの。
車いすの前にしゃがむ寅子。
なんでも話して。
玉は首を横に振る。
私は寅子さんのお友達のお付きだっただけで。
そんなこと…と寅子。
そして玉。
お気持ちは昔から伝わっていました。
だからあの頃の私は勘違いをしてしまった。
浜辺でのことを思い出している玉。
こうしてずっと思い出を作っていくと思ってた、5人で、いや6人でねと梅子が玉の方を見る。
皆もにこやかに笑う。
そんなことを回想しながら玉が続ける。
皆さんと同じで心では対等であると。
玉ちゃんもみんなと同じで大切よと玉の手を握る寅子。
玉が言う。
寅子さんのお気持ちに甘えていいならばお願いがあります。
お力を貸してください。
お嬢様を自由にしてさしあげたいんです。
玉は寅子を見つめた。
虎に翼(83)7月24日(水)放送のネタバレ
1942年昭和17年の回想。
ベッドに座っている涼子の母寿子。
涼子がお母様、横になりましょう、少しお休みに…と言うと寿子が力強い目で涼子を見て言う。
婿殿が駄目ならこの際誰との子でも構いません、決して桜川の血を途絶えさせてはなりませんよ。
涼子ははい、お母様と答えるのだった。
玉が話を続ける。
奥様は長いこと療養されておりましたが、戦時中にお亡くなりに…。
それからすぐに…。
涙をこらえきれない玉は泣きながら話を続ける。
あの大空襲がおきました。
疎開できずに残ったわずかな使用人たちと火の海の中逃げました。
でも、岸田さんや多くの方が亡くなりました。
私は空襲で逃げる時に腰を強く打って…。
なんとか生きのびましたが、足が。
戦争が終わり、新聞で新しい憲法の記事を読まれたお嬢様がおっしゃいました。
華族制度が廃止されて国民が平等になるということは国は華族の特権を全て奪うということ。
この家は終わると。
涼子が婚約したときのことを思い起こす寅子。
涼子が婿を取らないと多くの者が路頭に迷うと法律の世界を捨てて涙ながらに決断した涼子。
必死にお家を守ろうとしていたのに、敗戦後にできた憲法によって跡形もなく消え去ってしまったのだ。
1948年昭和23年の回想シーン
玉が乗る車いすを押す涼子。
涼子が向かった先、それはライトハウスを始めるための場所だった。
涼子は別荘を売って残ったお金で買ったのだという。
買う?と驚くたまに、わたくしたちのお店、ここで第二の人生を始めるのという涼子。
玉が言う。
桜川家は莫大な借金を背負いお屋敷を手放すことになりました。
お嬢様は新潟の別荘を売却するついでに私を送り届けてくれるとおっしゃいました。
また回想。
玉が涼子に言う。
何をおっしゃっているんですか?
胤頼(たねより)様がそんな勝手をお許しになるはずがありませんよ!
すると涼子。
もう帰る場所はなくってよ、わたくしたち。
玉はそこで初めて涼子が離婚したことを知ったのだった。
原因は絶対に自分だと言う玉。
身体障碍者福祉法という法律ができたのはご存じですか?と寅子に尋ねる玉。
寅子はええと答える。
玉は新潟市内に私のような人達に治療や職業訓練をしながら生活を支援する更生指導所という所があるそうです。
私がそういった施設に入れるようにお力添えいただけませんか?
私がいなくなればお嬢様は自由になれるんです。
どうかお嬢様を自由に。
身分からもお母様からも解放されたのにこれじゃあんまりです。
玉の話を聞きながら涙する寅子はすぐに返事ができなかった。
三条支部では森口が美佐江と一緒に寅子を訪ねてくる。
先日は娘がてえへんお世話になったそうでとお土産を持ってきた。
これからも話し相手になってやってくんなせえと言う森口。
美佐江が先生、手を出してくれますか?と寅子に言う。
寅子が手を出すと美佐江は手首に赤いビーズで作った腕飾りをつけてくれた。
寅子がきれいと言うと、先生は私の特別ですという美佐江だった。
高瀬が支部長、本庁からお電話ですと廊下に出てくる。
森口が高瀬を睨む。
高瀬縮こまる。
電話は航一からだった。
どうなさったのと寅子が聞くと、家裁少年部の者たちが頭を抱えていましてと言う航一。
そして続ける。
例のひったくり事件、自分が犯人だと言う中高生たちが自首してきたんです。
しかも6人も。
元木少年を含め7人。
恐らく共犯した仲間なのでしょうが学校も違いつながりがない。
それを聞いた寅子、家庭環境は?食べるものに困って結託したとか?と聞く。
航一は答える。
いえ、裕福な家庭で成績優秀な子ばかりだそうで…。
ただ共通しているのは皆犯行動機が気持ちをすっきりさせるためと答えているそうです。
眉間にしわをよせ、すっきり…と呟く寅子だった。
傷害事件の証人尋問が始まった。
水上側の弁護士が元木君、あたなは仲間と共謀して事件を繰り返すいわば窃盗の常習犯だった。
元木は仲間なんていねと言う。
いるでしょと弁護士。
最近自首してきた窃盗犯の子たちだよ。
次の質問にうつりましょう。
水上さんにもあなたはずいぶん反抗的な態度を示し、なかなか盗んだものを返さなかった、そうだね?
どうせわりぃことして稼いだもんだ、盗られたって自業自得でしょ、と話す元木。
立ち上がり殴りかかろうとする水上。
警備員や弁護士に止められる。
寅子が話す。
お静かに願います。
先にすみなません、先に私からもひとつ質問いいでしょうか。
つまりあなたは正義感から窃盗を行ったと?
理由なんてどうでもいいでしょと元木。
それに対して寅子。
いいえよくありません、あなたには答えない権利がある。
でもそれは周りに勝手な邪推をされるということ、あなたはいいの。
いたずらや面白半分でやっていると思われてもあなたはいいの?
あの子をすっきりさせたくてと元木が話す。
はぁ~そうか…、自首してきたやつらは俺に手柄を横取りされとねかったんか。
水上側の弁護士があの子とは誰なんですか?と尋ねる。
にやりとしながら腕をだす元木の手首には寅子がつけている美佐江からもらったものと同じ腕飾り。
それを見た寅子は驚いた後、戸惑いの表情を見せた。
航一に報告する寅子。
少年部の担当刑事に聞いたところ、確かに自首してきた子たちも男女問わず赤い腕飾りをつけていたと。
そういって寅子は腕飾りを見せ美佐江さんと関りがあるかどうかは分りませんと話す。
入倉が考え過ぎと言うか、そもそもその子が関係しているかなんてどうでもよくないですか?言う。
はて?と寅子。
2人が言い合いになりそうな雰囲気を遮るように、何かほかに証拠が見つかればいいのですがという航一。
といっても、証拠は見つからず…、水上の判決は懲役3年となった。
それを聞き舌打ちする水上。
この日元木少年は法廷に現れなかった。
三条支部で腕飾りを見つめ机の上に置く寅子。
そこへ失礼しますと小野がやってきて言う。
森口さんの娘さんがお会いしてえと訪ねてきなさって、いいですか?
寅子はどうぞと言う。
美佐江がお仕事中にごめんなさい、少しだけ志望大学について相談させていただきたいのですがと入ってきた。
どうぞと寅子。
美佐江は寅子の机の上に置かれた腕飾りを見て微笑み、手に持ち嬉しいです持っていてくれてと話す。
寅子が尋ねる。
それって他の誰かにもあげたりした?
美佐江が微笑みながら特別な人にだけですと言う。
それは何人くらい?と寅子。
嫉妬ですか?と美佐江。
そして寅子。
ねぇ、教えてくれない?
美佐江さんの言う特別ってどういうことなのかしら?
例えばあなたのために何か…。
それを聞いた途端、突然カバンを下に投げ捨て赤い腕飾りを引きちぎる美佐江。
そして寅子に微笑みながら言う。
ごめんなさい。
用事を思い出しましたので今日は帰りますね。
では失礼致します。
丁寧にお辞儀をして美佐江は出ていった。
虎に翼(84)7月25日(木)放送のネタバレ
寅子が道を歩いていると、学校帰りの優未と友達を見つける。
とっさに隠れて様子を見守る寅子だった。
友達が優未にどうしていつも黙ってる?私達といるのつまんねけ?もっと楽しそうにせえけ、友達になってあげたんだすけと言っている。
私が先生に怒られんねっけ。
それはないしょらて。
たまらず寅子が出ていこうとする。
すると優未。
やっぱりそうだったんだ。
声をかけてくれてありがとう。
でもお互い無理をしても誰も幸せじゃないし、そこから友達になるのは難しいと思う。
誰のせいでもないよ。
だからもう一緒にいなくていいよ。
ありがとね。
そういって優未は1人でさくさく歩いていった。
そんな優未を寅子は後ろからずっと見ているのだった。
寅子が家に帰ると優未は宿題をしていた。
すぐご飯作るからと寅子が支度を使用とするが優未に背を向けてふと動きが止まる。
それを察したのか優未の鉛筆も止まる。
寅子は優未と声をかけ振り向いて変顔をする。
優未も変顔で返す。
それを見て寅子はキョトンとした後笑ってしまう。
優未も笑う。
寅子は優未の側に行き優未を抱きしめる。
優未もまた寅子を抱きしめた。
寅子は優未を抱きしめながら、優未はすごいねぇと言うと優未は何の話?と言う。
次に寅子は優未の目を見て言う。
優未、本当に悪いんだけど、次の日曜日稲さんとお留守番お願いできるかな?
うんと答える優未。
優未が眠る横でスタンドをともした机に向かい、私には何ができるのだろうと涼子と玉のことを考える寅子。
日曜日ライトハウスに向かう寅子。
店に入って玉に伝える。
玉ちゃん、この近くには残念だけどどこにも空きがなかった。
ただ厚生省に尋ねてみたら神奈川にある国立の更生指導所なら治療を受けながら入所者の方々に勉強を教える仕事があるかもしれない。
何の話をなさってるのと涼子が困惑。
寅子は言う。
何日も何日も考えた。
でも私には答えが出せなかった。
だからごめんなさい。
私は答えを出すことを手放す。
2人の問題は2人にまかせる。
玉ちゃん、お願い。
涼子様に胸の内を全部伝えて。
それからもう一度答えを出してほしい。
その出した答えを涼子様が何と言おうと私は指示するから。
玉は分りましたと答える。
涼子はなんなのと玉に聞く。
私は席を外しますねと言うと玉が寅子さんも聞いてくださいと言うのだった。
玉が涼子と向き合い話す。
私、ここを出たいと思っています。
ケガをしてから、いえ、お仕えしたその日から、十分すぎるほどよくしていただきました。
もうこれ以上甘えるわけにはいきません。
涼子が言う。
冗談はおよしになって。
全く笑えませんことよ。
玉が続ける。
耐えられないんです。
せっかく自由になれたお嬢様を私が縛り付けていることが。
私がいなければお嬢様は今頃自由な世界でなりたい何かになれていたはず。
私が中途半端に生き残ったばかりにこんな目に…。
涼子が大きな声でおぞましいことおっしゃらないで!と感情をぶつける。
玉がいなかったら、私今頃どうなっていたかわかりません。
玉、私、あなたにしてもらったことを返しているだけよ。
日傘からお弁当の蓋を開けることまであなたに任せきりだったんだから。
そんなの当り前じゃないですかと玉は言う。
また涼子。
胤頼様はお気立ての良い方でした。
けれども最後まで本当の意味では夫婦になれませんでした。
だから離縁した理由は玉じゃない。
胤頼様を桜川家から解放してさしあげたかったの。
あなたのことは解放しなかったくせに。
お母様が亡くなる直前におっしゃったの。
回想シーン。
寿子が横になりながら声もとぎれとぎれに言う。
お世継ぎだけは早く産んでおしまいなさい。
それがあなたのためなのよ余生の。
さみしゅうございますのよ?
お屋敷でただ1人時間だけを潰す日々は…。
涼子が話を続ける。
その時私の人生と母の人生を重ねて1人になるのが恐ろしくなって、あなたをいつまでも側に置いてしまった。
だから私のせいなの。
あなたの玉の身におきたこと全ては。
もっと早くあなたをお国に返していれば、きっといいお方と一緒になっていたはず。
英語を生かした仕事についていたかもしれない。
それを私が奪ったのです。
玉が涙ながらに奪われてなんていない!と言う。
そして涼子。
玉、私今とっても幸せよ。
全て自分で決めて人生を進んでいる。
どんなに大変でも玉と生きていくことが幸せなの。
涼子が玉の手を握って話す。
けれどもあなたの気持ちを考えずに独りよがりだった。
ごめんなさいね。
玉も涼子も泣いている。
玉が、私も…できることならば…と声をつまらせる。
その時目に涙を浮かべながらの寅子。
玉ちゃん!私はせめて2人が対等であってほしい。
全てを諦めてほしくない。
玉が話す。
私はこれ以上お嬢様の負担にはなりたくないんです。
でも…お嬢様…
玉はここから英語で気持ちを伝える。
あなたなしの人生は考えられない、私の親友になってくれませんか?
涼子が英語で答える。
あなたはもう親友よ。
涼子は泣きながら玉を抱きしめる。
玉もまた泣きながら涼子を抱きしめた。
そんな2人を寅子もまた泣きながら見つめるのだった。
虎に翼(85)7月26日(金)放送のネタバレ
玉と涼子は面と向かって気持ちを伝えることで心の奥からお互いを分かり合えたのだ。
家に入って稲や優未に涼子と玉のことを話す寅子。
稲はお友達が潰れてしまわないか心配ですがというと寅子も私もですと言い、稲に週に何度かお店を手伝いに行ってもらえないかとお願いする。
両立が難しければ我が家に来るのをやめていただいても構いませんと寅子。
すると稲。
私がここに来るのは迷惑でしたか?
寅子が笑いながら言う。
まさか逆です。
曜日を限定しておかないとどんどん稲さんに甘えてしまいそうだわ。
私は甘えていただいて全然構いませんと言う稲。
すると寅子。
優未と私はいずれこの土地を去ります。
私、優未が友達がいないと言ったとき、何を言うのが正解だったかずっと考えていました。
心のよりどころが1人だと関係が対等から特別になっていびつになっていく…。
失った時なかなか立ち直れない。
だから優未にはよりどころをたくさん作ってほしかったんだと思います。
でもよろどころは友達じゃなくたっていいんだわ。
私稲さんにもそういう場所や人をたくさんつくってほしいなって。
差し出がましいこと言ってごめんなさい。
稲は目をうるませて返す。
ありがとうね、こんな年寄りのことを親身に考えて下さって。
そして寅子は優未の方を向いて言う。
この前は友達を作った方がいいだなんて言ってごめんなさい。
優未はうん、私よりどころならたくさんあるよと微笑む。
そして言う。
お母さん、花江さん家族、直明お兄ちゃんに道男お兄ちゃん。
それに稲さん。
稲も優未さん!と喜ぶ。
そしてさらに優未。
お絵描きもお料理も好き。
あと歌うのも。
あら、そうなの!?優未の歌聞かせてほしいわと言う寅子。
うんうん。そうだなと言いながら立ち上がる優未。
そして寅子がよく歌うモンパパを元気に歌いだす。
稲は週に2度涼子の店で働くにことになった。
ライトハウスで働きだした稲は下準備を手伝う。
準備が整って休憩。
玉は涼子の事をお嬢様ではなく涼子ちゃんと呼ぶことに。
呼び方になかなかなじめないでいる2人を刺繍をしながらあたたかく見守る稲。
玉は英語の本、涼子は法律の本を読みそれぞれ休憩時間を有意義に使う。
常連客が新しい付け合わせに気付き喜ぶ。
どうしたんらっけ?と尋ねる客に実は最近新しいお方が入ったんですと話す。
カウンター席には寅子と航一。
航一がなるほど、ここ数日で一番晴れやかな顔をされているのでいいことがあったのかなとと言う。
寅子が、まあそうですねと答えた。
すると航一が突然、明日の夜お時間ありますか?と聞いてきた。
えっ?と寅子。
すると航一。
杉田弁護士主催の麻雀大会に一緒に行ってみませんか?
実際に遊んでいるところを見れば理解が深まります。
寅子が答える。
いいですね。
でもまだルールが。
それに優未を1人にもしておけないですし。
一緒に連れてきたらいいのでは?と航一。
寅子は笑いながらずいぶん熱心に誘ってくださるんですねと言う。
それに対して航一。
遊び方を覚えてもらいたいんです。
そうすれば本庁の連中を誘って麻雀ができますから。
航一さんのよりどころは麻雀かと呟く寅子。
なるほどという航一。
そして翌日。
ランドセル姿の優未。
寅子と航一がやってくる。
寅子は優未に航一を紹介する。
航一に優未を紹介しようとすると、優未が自分から名乗る。
航一は優未ちゃん、お刺身は好きですかと聞くと優未ははい、好きですと笑顔で答える。
よかった、お魚がおいしいお店らしいので行きましょうと優未に言う航一。
航一と優未は仲良く並んで歩く。
そんな2人の様子を見た寅子は、一瞬で優未と仲良くなる航一に嫉妬してしまうのだった。
料亭に到着する3人。
航一が言う。
突然すみません。
佐田判事と娘さんとそして私ですが夕食がてら見学させてください。
佐田判事は麻雀の勉強がしたいそうなので。
寅子はうんうんとうなずきながらお邪魔はしませんので、どうかよろしくお願いいたしますと頭を下げた。
突然太郎が優未の前にやってきた。
そして泣き出す。
寅子が杉田弁護士?と声をかける。
優未がごめんなさい、優未のせい?と気遣う。
号泣しながら首を横に振る太郎。
そしてうずくまる。
次郎がびっくりしたね、そらろもお嬢さんのせいじゃないよと優未に声をかける。
兄は長岡の空襲で一人娘と孫娘を亡くしてるんですと説明する。
昭和20年8月1日、日本敗戦の2週間前。
新潟県の長岡市は中心部、市街地の8割が焦土と化す大空襲にあい、大勢の犠牲者を出した。
次郎がなんとなく似てるんですかね、佐田判事のお嬢さん、兄の孫娘のアキコに。
航一が太郎に近寄り、しゃがみこみ太郎を抱きしめごめんなさいと言う。
さらに太郎泣きじゃくる。
優未がハンカチを太郎に差し出す。
寅子はずっと航一を見る。
集まっていたメンバーがまあええこてさと帰っていく。
次郎が寅子たちに大変失礼いたしましたと謝る。
寅子が太郎を気遣うと、次郎が飲み過ぎですてえ、今頃おおいびきらすけご心配なく、このすぐ近くに1人で住んでますけという。
えっおひとりで?と寅子。
次郎はさらに言う。
2年ほど前にかみさんも亡くしまして。
それからますます仕事にぼっとうしていまして。
星判事のおっしゃっていた死を受け入れられていないと言うやつらんだか?
そせば私はこれでと立ち去る次郎。
座敷には寅子と優未と航一。
航一は食事だけでもしていきましょうか、そうですねと寅子。
優未はおいしそうに刺身を食べる。
寅子が話す。
時が流れるのを待つしかないんでしょうか?
裁判官としても人としても戦争で心に傷を負った人たちに寄り添いたいものですね。
そうですねと言う航一。
あの、お尋ねしてもと寅子。
にっこりする航一。
航入りさんはその戦時中何か…と寅子が聞くと、人差し指を口に近づけて秘密ですと答える航一。
そしてお会計だけ済ませておきますと言うと、寅子が、あっ、いや私がと言うが、にっこりする航一。
ごちそうさまですと甘える寅子。
航一は会計のため部屋を出る、するとその顔から笑みが消える。
寅子は眉間にしわをよせはて?と呟いた。
虎に翼第17週「女の情に蛇が住む?」の感想
涼子様と玉ちゃんが再登場しましたね。
嬉しい。
そして相変わらずお育ちがよいのか涼子様はお美しい。
涼子様を自由にしてあげたいという玉ちゃんのけなげな気持ちと涼子様が玉を大切に思う気持ち、2人の固い絆に感動しっぱなしでした。
それにしても元木と美佐江の件はどうなるんでしょう。
2人はつながっているのか?
今後深掘りされる日がくるのでしょうか。