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朝ドラ「虎に翼」第23週のネタバレと感想【相関図でわかりやすくさくっとネタバレ】

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2024年4月からはじまった朝ドラ「虎に翼」。

第22週では星家で暮らすことになった寅子と優未でした。

最初は2人を受け入れたかに見えた朋一とのどかでしたが、そうでもない様子。

しかし、最終的には朋一やのどか、百合は本音を言うことができ、みんな分かり合えて、徐々に家族のようなものになっていく星家と佐田家でした。

第24週では百合さんの認知症やトラちゃんの更年期、原爆裁判の内容になるよです。

目次

虎に翼の基本情報

虎に翼の基本情報です。

虎に翼ポスター画像
出典:NHK虎に翼公式HP
放送局NHK
放送時間毎週月曜~土曜 朝8:00~8:15
出演者伊藤沙莉、岡田将生、森田望智、深山凌輝、青山 凌大、今井 悠貴、土居 志央梨、戸塚 純貴、平岩 紙、松山ケンイチ、塚地武雅、余貴美子
主題歌 さよーならまたいつか!/米津玄師
あらすじ昭和のはじめにできた日本初の女性専門法律学校。その卒業生から初の女性弁護士が誕生します。主人公の寅子もその1人として日本中から注目されあこがれの存在に。日本初の女性弁護士で後に裁判官になった1人の女性の人生が描かれます。
公式HPhttps://www.nhk.jp/p/toranitsubasa/ts/LG372WKPVV/

虎に翼第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」の相関図

虎に翼第23週に関係する人たちを相関図にしてみました。

虎に翼猪爪家相関図第23週
出典:NHK虎に翼公式HP
虎に翼寅子の仲間相関図第23週
出典:NHK虎に翼公式HP

虎に翼第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」あらすじ

虎に翼第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」のあらすじです。

昭和34年、直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、ますますにぎやかになった猪爪家。星家では寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)が認知症の症状が進行する百合(余貴美子)を支えていた。東京地裁では、「原爆裁判」の準備手続が終了。いよいよ口頭弁論が始まるという時に、弁護士の雲野(塚地武雅)が倒れてしまう。原告・吉田ミキ(入山法子)は出廷を決意するが―。一方、修業中の梅子(平岩紙)にも転機が訪れる。

引用:NHK虎に翼公式HP

虎に翼第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」111話~115話までのネタバレ

「始めは処女の如く、後は脱兎の如し」とは

最初のうちはもの静かにおとなしく振る舞い相手を油断させ、その後逃走する兎のように素早く動いて敵を倒すことの例え。

虎に翼第23週のネタバレです。

虎に翼(111)9月2日(月)放送のネタバレ

虎に翼第23週一人前になった道男
出典:NHK虎に翼

昭和34年1959年11月。

猪爪家に集まっている寅子、航一、優未。

直明と玲美の間には直正が生まれてますますにぎやかになっている猪爪家。

道男がお寿司を持ってやってきている。

仕入れから全部道夫が担当したお寿司だという。

優未は高校生になり、直人は一浪の末に司法試験に合格して司法修習生になっていた。

直明もすごいな、笹山さんも喜んでるでしょと道男のお寿司を褒める。

ああ、と言いながらも少し歯切れが悪い道男。

そこへ、もぉ起こしてって言ってたのにとダンスホールで働き続けている直治が着替えながらあわててやってくる。

道男がじっとはるがうつった昔の猪爪家の家族写真をながめている。

今日はありがとねと寅子が道男にお寿司のお皿を渡すと、道男はじゃぁまたなと帰っていった。

星家へ戻ると百合が皆さんでお祝いができてよかったですねと言い、朋一からもハガキが届いたと見せる。

朋一は長崎地裁で判事補をしている。

朋一のハガキには家のありがたみが綴られていた。

寅子はずっと扇子で顔を仰いでいる。

航一が暑いんですか?と聞くと最近疲れやすくてと答える寅子に優未がお風呂沸かしてくるねと支度をしにいった。

遅くなてっものどかが帰ってこないことを心配する百合。

航一が今日は友達の展示の準備で遅くなるから泊まってくると朝ごはんの時言ってましたよというと百合はえ!?そうだったかしら?のどかさんのぶんも夕飯つくっちゃったわと覚えていない様子。

航一と寅子は顔を見合わせて苦笑いをした。

約4年間の原爆裁判の準備手続きは第27回でやっと終了した。

汐見が言う。

ここからが本当の戦いです。

あの戦争をどう捉えるのかという難しい問題を含む裁判ですから。

誠心誠意望みましょう。

寅子がはい!と返事をすると漆間が言いにくそうに話す。

この4年間ずっと向き合ってきて、僕の感情は抜きにして、原爆の被害者である原告側が求めることを法的に認めるのは…。

汐見も話す。

うん…。

日本にもアメリカにも賠償責任があるということを法的に立証するのは難しいと思う。

国は早期の結審を求めてくるでしょう。

でも我々は法の下、法廷の場で全ての論点について議論を尽くしましょう。

山田轟法律事務所では雲野が話している。

第一回口頭弁論の期日は来年の2月8日となった。

2人とも是非傍聴してもらいたい。

轟がもちろんです!と言い、よねは岩居先生のご体調は?と聞く。

雲野はだいぶいいようだと答える。

そして、いやぁ~しかしまさか私よりも先に岩居君が過労で倒れるとはなと笑う。

轟が笑いごといじゃない、働き過ぎですよ2人ともと言う。

雲野。

はいやいやまだまだ働かねば。

損害賠償の訴えが認められれば、国に賠償を求める人間が何万、いや…何十万と現れる。

政府は何としてもその事態を阻止しようとするに違いない。

それでもやらねばならん。

決して風化させないためにも今動かなければ。

すると梅子が先生も召し上がっていきませんかとおにぎりをもってやってきた。

雲野はいつもどうもありがとう、私はおにぎりが大好きなんだとおにぎりをひとつつかむと苦しそうな顔をしてそのまま倒れてしまう。

よねも轟も呼びかけるが反応がない。

梅子はいそいで救急車を呼んだ。

轟が寅子に電話で雲野が亡くなったことを伝える。

寅子はそんな…と言葉を失ってしまう。

轟は雲野の奥さんに連絡しているが、恐らく葬儀は…といいかけるとよねが受話器を奪って言う。

お前は来るな、葬儀にも、ここにも。

原爆の裁判、お前関わっているんだろ?

私達も手伝うことになった。

判決に難癖つけられたくないだろ?

寅子は少し考え言う。

よねさんありがとう、分った。

お花だけ送らせてもらうわね。

私の分まで手を合わせてき。

よねはああと答えた。

航一がどうかしましたか?と寅子に聞き、寅子は雲野の事を説明した。

そこへ寝坊しちゃった、百合さん私は何をすればいい?とのどかが2階から降りてくる。

百合は言葉につまってしまう。

寅子が気を遣い、のどか、昨日はずいぶん遅かったのね、と話すが、のどかは百合に、今私の名前出てこなかったでしょとつっこむ。

百合は人をぼけ老人扱いするのはやめてちょうだいと笑いながら台所へ行くがすぐ笑みが消えてしまった。

山田轟法律事務所では喪服姿の岩居が雲野の写真の前にお酒の入ったグラスを置いて言う。

原告たちが不安がっている。

雲野先生亡き今、この訴訟は無理なのではって。

俺も無理だと思う。

そもそも彼らは必ずしも裁判に乗り気じゃなかった。

轟が岩居の側に行き話す。

雲野先生に手伝いを求められた後、広島と長崎に行ってきました。

えっ?と驚く岩居。

そしてよね。

一体彼らはいつまで耐え続けなければいけないんだ?

また轟。

やっと裁判が開かれるところまで来たんです。

あなただって本当は雲野先生の意思をこんなところで途絶えさせたくないはずだ!

やりましょうよ岩居先生、とよねは言った。

年が明けた昭和35年1月、日米安保条約の改定が行われ日米の協力体制が強化されたその翌月。

昭和35年2月、原爆裁判の第1回口頭弁論。

寅子と汐見と漆間が法廷に入り裁判官席へ。

原告代理席には岩居とよねと轟。

一同礼をして着席する。

汐見が開廷しますと言い、要約調書に基づき準備手続きの結果陳述でよろしいですね?と話す。

岩居が裁判長、いま一度訴状の骨子を法廷で陳述してもよろしいでしょうか?と聞くと、汐見は簡潔にお願いしますと言った。

手元に置いた雲野の写真に目をやり岩居は立ち上がる。

提訴からすでに5年。

救いの手を待つ彼らをあまりに待たせ過ぎたことは極めて残念です。

昭和20年8月、広島・長崎への原爆投下により原告やその家族、多くの広島市民・長崎市民が被害にあわれました。

民間人を無差別に殺害し苦痛を与えた原爆投下は人道に反する国際法違反であり、米国は被爆者に対して損害賠償を支払う義務があります。

誰もいない傍聴席に杖をついた老人が入ってくる。

岩居は続ける。

しかし政府は平和条約により戦争によって生じた一切の損害賠償請求権を放棄している。

これは国民の財産権を侵害したことにほかならない。

政府は米国に変わり、これを補償するべきであります。

以上の論理の下、損害賠償を求めます。

岩居が座る。

傍聴席の老人が寅子に手をふる。

それは記者の竹中だった。

寅子は鼻の穴をふくらましながらも無表情を貫いた。

虎に翼(112)9月3日(火)放送のネタバレ

虎に翼第23週竹中に久しぶりに会う寅子
出典:NHK虎に翼

汐見が被告代理人に証拠申請の補足はありますか?と聞く。

国側の代理人反町が立ち上がる。

本件の争点は原爆投下は国際法に違反しているか、敗戦後放棄した米国への損害賠償請求権の補償義務を国が負うべきかであります。

これについて国際法学者である加納隆義教授の鑑定を求めます。

そしてまた汐見が原告代理人補足はありますか?と聞くと岩居が立ち上がる。

準備手続きで予告した通り、保田敏明教授の鑑定を求めます。

汐見が双方採用します、では、次回期日ですが…と言いかけると反町が話をさえぎりこちらはいつでも結構です、速やかな進行を求めますと言う。

汐見が原告側に聞くと岩居は申し訳ありません、準備に時間がかかると思われますので8月でお願いしますと答えた。

汐見が異論ありませんか?と反町に聞くと、反町はかなり間をあけてはいと答えた。

そんな反町の様子に竹中はイラっとしていた。

扇子で顔を仰ぎながら廊下を歩いていると、轟やよね・岩居・竹中に遭遇する。

ご無沙汰しておりますと寅子が頭をさげると、轟が雲野先生は佐田と法廷で会うのを楽しみにしていた、その意思も丸ごと俺たちが受け継ぐと話す。

寅子はまた深々と頭を下げた。

よねが行きましょうと言うと岩居がそうだな、ここで俺たちが話し込むのはよくないと言って去っていく。

しかし、よね、寅子の横で足を止て言う。

意義のある裁判にするぞ。

寅子はそれを聞き去っていくよねを目で追った。

ベンチに座っている竹中がつったってないでこっち座れよ、お嬢ちゃん、と寅子に向かって言う。

お気持ちだけと寅子が笑って言うと、竹中が話す。

わりぃな、さすがに佐田判事とお呼びするべきだとは思うんだけど、どうもこそばゆくてなぁ。

すると寅子、法廷にいらした時驚いて思わず叫びそうになりましたよと言うと竹中も話し出す。

雲野先生に頼まれてね。

この裁判を記録してほしい、できれば世に知らしめてほしいって。

そろそろあの戦争を振り返ろうや。

そういう裁判だろ?

そう言いながら竹中は寅子を見た。

日曜日の星家では百合と優未が料理をしている。

寅子と航一が2階から降りてくる。

航一は新聞を取りに、寅子は台所へ。

優未は百合と本を買いに行くと楽しそうに話す。

すると優未がご飯を炊くことを忘れてるよと百合に言う。

すると百合、それは優未ちゃんがやるっていってたじゃないとちょっとキレ気味。

優未もえ!?そうだったけと言いながらもおかしいなと感じている。

寅子と航一は何かがおかしいとずっと百合を見ていた。

夕方近くになって航一が帰ってくる。

百合さんと優未さんは?

寅子がまだだから夕飯どうしようか考えていたところと話す。

航一は寅子の側に座り図書館に行ってきたと言いながら本を差し出す。

それは更年期障害の本。

航一が説明する。

最近の寅子さんの様子が気になってまして…。

素人判断は危険ではありますが、これではないかと。

更年期と言う言葉はこのころから少しずつ世間に知られるようになっていたのだ。

さらにいくつか調べ物をしてきたと話す航一。

手帳を開きながら百合さんのことですと言う。

恐らく老年性痴呆というものが始まっているのではないでしょうか?

その後一年半の月日が流れ、時は昭和36年1961年6月。

のどかが2階から降りてきて、洗濯物干したからもう行くねと慌ただしくしている。

朝ごはんを食べる時間もないというのどかにおにぎりを食べさせる寅子。

おつとめがんばってねと言いのどかも行ってきますと玄関に向かおうとすると百合が立っている。

のどかさん早く行かないと大学に遅れますよと言う百合に、大学じゃなくて銀行ねと訂正するのどか。

そして言う。

だからお勤めに行くの。

毎朝説明してるでしょ。

航一がおはようございます百合さんと言うと、百合はこれはどういうこと航一さん、と航一に聞く。

寅子がのどかにもう行きなさいとうながす。

百合は私をのけ者にして皆で楽しそうにしちゃって。

寅子がごめんなさいと頭を下げて言う。

いつもお義母さんにつくっていただいてるので今日は私たちがって。

あらそう?と目もうつろに話す百合。

4人で食卓を囲み楽しそうに話をしながら朝食を食べる。

するとチャイムがなり、平日お手伝いにきている吉本がやってきた。

寅子たちは皆で話し合い平日は吉本に百合の側に居てもらうことにしたのだった。

吉本は百合さん、今日もいろいろと教えてくださいねと百合に声をかける。

百合はうれしそうにええもちろんと答えた。

原爆の裁判は未だ結審せず、この日は原告側の鑑定尋問が行われる。

今日も竹中1人が傍聴席に座っていた。

国際法学者の保田敏明が話す。

国際法は生命身体心の安寧の保護、つまり人道の初等的考慮がもっとも基本的な原理だ。

原爆投下はそれらを全て奪い不必要な苦痛をもたらした。

非交戦者である一般市民に惨害を及ぼす無差別爆撃を禁止する原則に背いているんです。

しかしその一方では同じく国際法学者の加納隆義。

結論から申しますと原爆投下が国際法違反だとは必ずしも断定できません。

原子爆弾は新しい兵器であるために原子爆弾そのものを禁止する規定は投下当時も現在も国際法上には存在しません。

ハーグ陸戦条約や毒ガス兵器など類似のものに関する制限規定があるとしても、安易な類推解釈は絶対に許されないと考えます。

すると反町。

原爆投下を国際法違反と断定すれば、国際社会の秩序を維持するための国際法そのものをゆがめることにことになると?

また加納は法学者としてはそのように指摘せざるをえませんと答える。

その後の反対尋問でよねが加納に聞く。

国際法上禁止されていなければ、どんな残虐な戦闘行為でも違法ではない、そう加納教授はおっしゃるのですね?

加納はそういうことではございませんと言う。

質問をかえますとよね。

いくつかの国際法に戦闘における不法行為を行った国には、損害を賠償する義務があると定められています。

この義務は国家間にのみ発生するのでしょうか?

加納が答える。

国際法の原則では不法行為による損害賠償は被害者個人ではなく国家が請求することになっています。

またよね。

では、日本国民個人がアメリカに対して不法な戦闘行為による損害賠償を求めるのは不可能であると?

加納が答える。

日本国は米国に対する損害賠償請求権を平和条約第19条において放棄したとの解釈ですので法的には不可能だと考えます。

よねが近寄って言う。

主権在民の日本国憲法において、個人の権利が国家に吸収されることはない。

憲法と国際法及び国際条約の規定と法的にはどちらを上位に考えればよいとお考えですか?

加納は言葉に詰まりながらも戦時中に今の憲法は存在しませんと言う。

よねが原告は今を生きる被爆者ですが?と言う。

汐見が原告代理人、その言葉は質問ですか?と聞く。

よねはいえ、以上ですと言い、自分の席に戻った。

虎に翼(113)9月4日(水)放送のネタバレ

虎に翼第23週認知症が進む百合
出典:NHK虎に翼

補充で聞いておきたいことはありますか?と汐見。

寅子が言う。

よろしいでしょうか?

鑑定人は米国にも国にも賠償責任を求められない場合、今苦しんでいる被爆者はどこに助けを求めればよいとお考えですか?

加納は寅子をみて法学者としてお答えできることはありませんと答えた。

以上ですと寅子は言った。

誰も居なくなった法廷で加納が反町に話す。

被害者の方々には同情するが賠償権が存在するとは到底言い難い。

政府による別の救済方法を考えるべきだと思うがね。

反町が言う。

この法廷で争われている点はそこではありません。

被爆者個人への同情から国際法を拡大解釈するわけにはいかない。

法は法。

それだけです。

すると加納はお互い結構なものを背負わされているねと目をつぶり上を見る。

反町は無表情で後片付けをしていた。

昭和36年1961年、竹中の記事が週刊誌に掲載された。

日米安保改定に揺れる社会の片隅で行われている原爆裁判を詳細に綴った渾身のルポルタージュは原爆裁判の傍聴席を満席にした。

傍聴席は記者や市民で埋め尽くされ原爆裁判が世間の注目を集めていった。

星家では寅子がダイニングテーブルで竹中の記事を読んでいた。

航一が熱中している寅子に声をかける。

航一はその記事僕も読みましたよと言い、胸のうちにためているもの、裁判官ではなく夫の僕に少しわけてくれないかなと話す。

寅子は話す。

法的に原告の方々の損害賠償請求権を認めることは難しい。

でも本当にそれでいいのか、自分に何ができるか?

考えても考えてもわからなくて。

すると百合が大変!大変よ!誰か!と騒いでいる。

どうしましょう、お財布がないのよと言っている。

のどかも優未もやってくる。

寅子たちが探しますからと百合をなだめた。

竹本では寅子が見つめる中、相変わらず物調面の桂場が梅子のくし団子の味見をし、横に首を振った。

梅子もなれたように礼を言いその場を立ち去る。

すると桂場が寅子に話しかける。

昨日来客があってな。

はて?と寅子。

桂場が続ける

直接は言わないが言外にたっぷりとにおわせてきた。

原爆裁判を、速やかに裁判を終わらせろと。

世間の注目を集めて慌てた政治家たちが何人もいるのだろう。

ふざけやがって。

寅子が言う。

このところ考えてしまうんです。

法を司る自分の無力さ、限界を。

司法に何ができるのかそのことだけ考えろと桂場は言った。

寅子は座ったまま眠っている。

梅子に声をかけられて目を覚ます。

とらちゃんお疲れねと梅子が言うと、お義母さんの財布がなくなってしまって遅くまで探していたんですと話す。

お義母さんはずいぶんと進んできているのねと梅子が言うと、仕方ないですよね、みんないつかは年を取ると言い扇子で顔を仰ぐ。

それを見た梅子は、トラちゃん!まさかあなた?と言うと、なんだか更年期でしてという寅子。

あらあら~、トラちゃんこちら側へようこそと梅子が笑う。

2人は大笑いするのだった。

山田轟法律事務所。

岩居が原告の吉田ミキさんが法廷に立ってくれるそうだと興奮して話す。

しかし轟は心配している。

他の4人には断られたじゃないですか、この裁判は徐々に世間の関心を集めてきています。

彼女だけが矢面に立てばどうなってしまうのか。

損害賠償で得られる金は彼女が一生苦労しないで済むものですか?

この先彼女が味わうことを思うと。

するとよね。

それを決めるのはお前じゃない。

どの地獄で何と戦いたいのか決めるのは彼女だ。

昭和36年12月。

翌年1月の裁判に向けて、東京地裁に当事者尋問の申請がなされた。

寅子が沈んだ気持ちで黙っていると、航一はいつも寅子と同じ場所で静かに読書をしている。

寅子は航一に礼を言う。

そして寅子は被害者本人が法廷に立つ意味って何かしらね?と聞く。

航一が答える。

裁判官の心証に影響を及ぼすかもしれない。

でもその代わり…。

好奇の目にさらされて確実に傷つくことになると寅子がつ受けた。

なぜいつも国家の名のもとに個人が苦しまなければならないのか、すべて国民は個人として尊重される。

ある朝、吉本が百合さん駄目よ!と騒いでいる。

優未がどうしたの?とやってくると吉本が言う。

百合さんがね、お夕飯用に造ったシチューが腐ってるって。

百合がだって腐ってるじゃないと言いながら鍋のシチューを捨てている。

優未が汚れてるよと百合を気遣うがさわらないでと手をはねのけられてしまう。

吉本が優未ちゃん大丈夫と声をかけ、大丈夫と優未は答え鍋を片づけようとすると変なにおいに気が付く。

窓を開けるとのどかが煙草を吸っていた。

玄関に行きのどかに何してるの?と聞くと、のどかはなんか取り込み中みたいだったからと話す。

優未はだから助けに来ないで隠れてたの?と聞く。

今日はクタクタだったのと言い訳をするのどか。

そこへ百合がやってきて言う。

のどかさんはいいんです。

立派な大学を出て毎日銀行にお勤めして、自慢の孫だわ。

きっとおじいさまも照子さんも鼻高々よぉ。

百合はそういってのどかの頭を撫で続けるが、のどかは百合の手を突き放して言う。

2人が生きていたら、美大はやめておきなさいなんて言わなかったよ。

英文科に行ってつまらなぁ~い日々を送って勤めても毎日お茶を入れるだけ。

決めたのは確かに私だよ。

こうして望みどおりに進んでるんだから、これ以上私に求めないでほしい。

そいうってのどかが立ち去ろうとすると、優未が突然ばか!と叫びのどかの方へ行き、ばか!ばか!ばか!とのどかを蹴とばした。

いったぁいと倒れ込むのどか。

優未は走り去っていった。

虎に翼(114)9月5日(木)放送のネタバレ

虎に翼第23週被爆者吉田ミキ
出典:NHK虎に翼

吉本が寅子に電話で優未が出ていったことを伝え謝っている。

寅子は吉本さんが謝ることじゃないですよと話す。

電話を切って寅子は考える。

優未が居なくなったとするとやっぱり登戸の猪爪家なのか?と思うが、電話をしてもし優未がいないとなると、花江たちが大騒ぎすることを考えると連絡できない。

どうしようかといろいろと考えを巡らせていると電話がかかってくる。

優未は山田轟法律事務所に行っていたのだ。

轟が優未にコーヒーを入れている。

よねはそれ飲んだら帰れよと諭すが、轟は佐田には一報いれたんだ、ゆっくりしていけと言う。

話も聞くぞという轟と遠藤。

優未は話し出す。

のどかお姉ちゃん、お世話をしてくれなくて。

おばあちゃんの物忘れがひどくなってきて、のどかお姉ちゃんだけ最近家の事少しやるだけで後は自分の事やるだけになっちゃって。

それでついお姉ちゃんのこと蹴り飛ばしちゃって。

轟と遠藤は驚き、よねは少しバツが悪そう。

優未は続ける。

でもどうしても謝りたくない。

おばあちゃんに疲れてるのは皆一緒なのに。

それでも怒っちゃ駄目なの?

考え込む轟達。

怒っちゃいけないことなんてないよと遠藤。

僕もね、許せない人や物事がたくさんある。

ずぅ~っと怒ってる。

ただ、口や手を出したりするってことは変わってしまうってことだとは覚えておいてほしい。

その人との関係や状況や自分自身も…。

その変わったことの責任は優未ちゃんが背負わなくちゃいけないの。

口や手を出して何の責任も負わないような人にはどうかならないでほしい。

わかった、考えてみると優未。

すると寅子が突然入ってきて拍手をする。

轟が佐田!聞いてたのか?と驚く。

遠藤さんのお話に聞き入ってしまってと階段を降りて来る寅子。

よねがいきなり湧いて出てきてうるさいと言う。

寅子は優未を抱きしめた。

2人が星家へ戻る。

チャイムを鳴らすとのどかが出てきて心配そうな顔で優未!と言い、ごめん!と頭を下げた。

仕事で失敗して百合さんの前で笑顔でいられる自信がなくて…と言うのどか。

優未もまた、バカじゃないのにバカって言ってごめんと頭を下げる。

のどかはえっ?そこ?と言って笑う。

航一が窓を開けおかえりなさいと声をかけ、夕飯は僕とのどかで作りましたと言う。

カレーに喜ぶ寅子と優未、カレーカレーと浮かれている。

昭和37年1962年1月。

山田轟法律事務所へ吉田ミキが上京してきた。

轟もよねも挨拶をする。

ショールをはずす吉田ミキ。

ほほから首の下まで広がる火傷の後が痛々しい。

岩居が言う。

国側は吉田さんにとって辛い質問をしてくるでしょうが、我々がお守りしますので、安心してください。

平気です、覚悟しておりますと言う吉田。

夜、食事をしている吉田。

轟が、すみませんね、我々も先立つものが無くて、汚いところですがゆっくりお休みくださいと吉田に話す。

轟は浮かれて遠藤のところに行ってしまった。

よねは机に向かって仕事をしている。

吉田はごちそうさまでしたと礼を言う

お茶をいれますねとよねはカウンターでお茶を入れる。

その姿をじっとみた吉田は言う。

あなたきれいね。

りんとしている。

どうもと礼を言うよね。

すると吉田。

私、美人コンテストで優勝したこともあるの。

自分で言っちゃうけど誰もが振り返るほどの美人だった。

今日上野駅に降り立った時それを思い出したわ。

振り返る人の顔つきは違ったけれどね。

そういうかわいそうな女の私がしゃべれば同情をかえるってことでしょ。

まぁでも、他の誰かにこの役を押し付けるのも気が引けるしね。

仕方ないわ。

吉田は壁に書かれた憲法第14条を見ている。

差別されない…。

どういう意味なのかしらね?

涙をこらえながら吉田は言った。

よねはやめましょうと言う。

無理することはない。

心配しないで、ちょっと弱気になっただけよ。

私の相棒はもともと反対していました。

あなたを矢面にたたせるべきではない

例え裁判に勝ったとしても苦しみに見合う報酬は得られないと。

吉田は言う。

でも私が前に立たなきゃ負ける。

だから何度も私達にお願いしてきたんでしょ?

よねは吉田の側に行き話す。

声を上げた女にこの社会は容赦なく石を投げてくる。

傷つかないなんて無理だ。

だからこそせめて心から納得して自分で決めた選択でなければ。

それを聞いた吉田はこらえきれず泣き出してしまった。

でも私伝えたいの、聞いてほしいのよ。

こんなに苦しくてつらいって…。

よねは吉田の背中を優しくさすり、その策は考えます、だから、と言うと、ごめんなさい、ごめんなさい、と泣いて謝る吉田。

よねはあなたが謝ることは何もないと抱きしめた。

東京地裁には原告代理人が手紙を代読するということが伝えられ轟が代読する。

私は広島で爆心地から2キロの場所で被爆しました。

21になったばかりの頃でした。

身体が燃えて皮膚はボロボロになり、顔に頭、胸、足に被害をうけました。

娘を産んだ際、原爆で乳腺が焼けて乳をやれず、夫は私が3度めの流産をした後、家を出ていきました。

ただ人並に扱われて穏やかに暮らしたい。

それだけです。

助けを求める相手は国以外に誰がいるのでしょうか。

轟が読み上げる手紙を聞き、怒ったような顔で涙をこらえている寅子だった。

原爆裁判は昭和38年3月に最終弁論が行われあとは判決を言い渡すだけとなった。

虎に翼(115)9月6日(金)放送のネタバレ

虎に翼第23週梅子と道男が一緒に店をやる
出典:NHK虎に翼

昭和38年1963年6月、竹もとでは寅子が見ている中、桂場のくし団子チェックが行われている。

くし団子をおいた桂場は拍手をする。

とうとう梅子の味を認めたのだ。

店主たちは安心して梅子にまかせられると喜んだ。

そこへ道男がやってくる。

同じテーブルに座る寅子と道男。

寅子は折り入って2人で話したいなんてどうしたの?と聞く。

道男が言う。

おっちゃん、実はもうほとんど歩けなくてさ。

おっちゃんが俺に笹寿司を継がないかって。

でも断った。

来月には店をたたむことになったから。

えっ!と寅子は驚きまくっている。

道男は続ける。

俺、バカだろ?

金勘定とか店の客とのおしゃべりも下手だ。

だから料理は好きだけど客商売には向かないと思うんだよ。

そういって座布団を外し、せっかく俺の居場所を作ってくれたのにごめんと頭を下げる道男。

寅子は首を横にふるが道男はばあちゃんにも花江ちゃんたちにも合わせる顔がねぇといって下を向く。

すると梅子が飛んできて道男に向き合って言う。

なら一緒にやる?

はっ?と面食らう道男。

梅子が話す。

和菓子とお寿司の店をここで。

1人で店をやるのは心細いと思っていたの。

私だけじゃついだところでそう長くはお店を続けられないし…。

梅子が店主たちを見てどうでしょうか?と聞く。

寅子もその場合は彼の身元は私が保証します!と言う。

店主たちは梅子さんのやりたいようにやったらいいわ、梅子さんと彼で決めなさいと快く認めてくれた。

寅子はどう?道男、梅子もまたどうかしら?と聞く。

そして梅子。

さっきあなたが苦手と言ったもの、私、全部得意。

そして私頭はすこぶるいいわよ。

道男は梅子に向き直り、頭を下げて、よろしくお願いしますと言った。

梅子も同じようによろしくお願いしますと言い、店主たちもにっこりと微笑んでいた。

昭和38年1963年11月、判事補の漆間が判決の草案を書き上げた。

汐見が残念ながら原告の賠償請求する権利があると認めることは法的に不可能と言わざるを得ません。

寅子が言う。

はて?

そうでしょうか?

請求棄却の一言でこの裁判を判決を終わらせてはいけない。

それは我々の総意では?

例えば最後にもう少しだけ書き加えるのはどうでしょう?

星家では寅子が、ダイニングテーブルで資料をひろげ、草案をじっくりと考えている。

そこへ百合がふらふらやってきてバナナと朋彦の写真をを手に取り、床に座り込み、バナナの皮を向き食べ始める。

そんな百合に寅子が穏やかに話しかける。

お義母さん、最近おつきのものが遅くなったり早くなったりして、更年期ってやつはずいぶんとたちが悪いけれど、でも生理の苦しみから解放されることが心から待ち遠しくもあったりして…。

百合は、朋彦さんのところに行きたい、情けない、ごめんなさいとめそめそ泣き出す。

ごめんなさい、ごめんなさいと何度も何度も。

寅子はかけよって百合の背中をさする。

百合は寅子を見てごめんなさいと何度も謝る。

寅子は首を振り、私ね、苦しいっていう声を知らんぷりしたりなかったことにする世の中にはしたくないんです。

百合は分ってかわからずか、うん、うん、と言いながらうなずく。

そんな百合の背中をずっと大丈夫、大丈夫とさすり続ける寅子だった。

昭和38年1963年12月7日。

傍聴席は満員。

汐見は言う。

開廷します。

判決主文を後に回し、先に判決理由の要旨を読み上げます。

当時広島市にはおよそ33万人の一般市民が、長崎市にはおよそ27万人の一般市民が住居を構えており、原子爆弾の投下が仮に軍事目標のみをその攻撃対象にしていたとして、その破壊力から無差別爆撃であることは明白であり、当時の国際法から見て違法な戦闘行為である。

では、損害を受けた個人が国際法上もしくは国内法上において損害賠償請求権を有するであろうか?

残念ながら個人に国際法上の主体性が認められず、その権利が存在するとする根拠はない。

記者たちが一斉に立ち上がって法廷を出ようとする。

汐見はその様子をぎろりとした眼差してにらみつけ、声を大きくする。

すると記者たちはまた席にもどり静かに続きを聞く。

人類始まって依頼の大規模かつ強力な破壊力を持つ原子爆弾の投下により、被害を受けた国民に対して心から同情の念を抱かないものはないであろう。

戦争を廃止もしくは最小限に制限しそれによる惨禍を最小限にとどめることは人類共通の希望である。

不幸にして戦争が発生した場合、被害を少なくし国民を保護する必要があることは言うまでもない。

国家は自らの権限と自らの責任において開始した戦争により、国民の多くの人々を死に導き傷害を負わせ不安な生活に追い込んだのである。

原爆被害の甚大なことは一般災害の比ではない。

被告がこれに鑑み十分な救済策を取るべきことは多言を要しないであろう。

しかしながらそれは、もはや裁判所の職責ではなく、立法府である国会および行政府である内閣において果たさなければならない職責である。

それでこそ訴訟当事者だけでなく原爆被害者全般に対する救済策を講ずることができるのであって、そこに立法および立法に基づく行政の存在理由がある。

終戦後十数年を経て高度の経済成長を遂げた我が国において国家財政上これが不可能であるとは到底考えられない。

我々は本訴訟を見るにつけ政治の貧困を嘆かずにはおられないのである。

主文。

原告らの請求を棄却する。

訴訟費用は原告らの負担とする。

記者たちは席を立ち外へ我先にと出て行ったが竹中だけは残っていた。

汐見の閉廷しますという言葉が響く。

8年にもおよぶ裁判は国側の勝訴で幕を閉じた。

よねのほおに涙がつたう。

岩居は雲野の写真を手に取り見つめる。

虎に翼第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」の感想

梅子と道男に転機が訪れますと何かで読んだとき、まさか2人結婚しないよね?と想像してしまったのは私だけでしょうか(笑)

一緒に店をやるってことだったんですね。

ともあれ、二人ともさらにいい方向に向かいそうでよかったです。

家族のようなものも寅子がのどかと呼び捨てにしていたり、本物の家族化してきててほほえましいですね。

蹴ったりっていう優未の行動も本当の姉妹ケンカみたいでした。

それにしても雲野先生の突然の亡くなり方、そして、原爆裁判のヘビーさ。

考えさせられました。

戦争を知らない私ですが、それでも本や映画など戦争のことは多少学んできましたし、娘や息子にも何か感じてほしいと、今年はハワイ旅行の時にパールハーバーにも行き、戦艦ミズーリのツアーに参加してきました。

あまり多くは書きませんが戦争は悲しすぎます。

さて、虎に翼もいよいよ今月で終わってしまいますが、昭和38年まできちゃって、後11年で私が生まれた年!そう考えるとそう昔のことでもないんですよね。

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